2021-01-01から1年間の記事一覧

取るに足らない反復も積もれば山となる

ここの所、つとに、反復適用が大脳皮質にしみついてとれない。今のところ、次のような反復操作に病みつきであります。 xnがどうなるのだろう? つまりは、取るに足らない操作の行く末がどうなるのだろうか? 5回の反復で出現するxの関数の表式を示す。xに…

凸多面体の存在ドメイン シュタイニッツ定理の見える化

凸多面体の頂点の数 ν、辺の数 e、面の数 fとして、 (ν、e、f) をf列という。 シュタイニッツ定理はオイラーの多面体定理を含んで、下記を主張する。 整数 ν≧4、e≧6、f≧4 が与えられたとき、 (ν、e、f)の凸多面体が存在するのは、下記の3条件の成立が、必…

無限積の因数分解の挙動

次の無限積は以前も考究したことがある。 収束して極限値がある。厳密解が得られていて、美しい答えだ。 双曲線関数と円周率の意外なる組み合わせだ。 その値は、3.676077910374977720....となる。 であることに注意すれば、無限積は因数分解されて、ふたつ…

奇妙なふるまいをする関数

円周率πを用いて、次の関数を定義する。 { } はガウス記号で、小数点以下を切り捨てる。 xが4と5の区間で連続値として描画する。 周期的にくし形になっているかのように見えるが、それは計算上の手抜きである。 同じ区間を1/100刻みの離散的に計算したも…

関数的な演算子法もどき

演算子法は工学屋さんが愛好した手法であったが、最近はとんと噂をきかない。理工系書籍の棚にもそんなタイトルはついぞ見かけない。 ウィキペディアはやたら数学的なので読んでも分からないけれど引用しておきます。 ja.wikipedia.org 微分演算をDとして、…

この極限値問題をどのように解くか

いかのような対数関数でのx→1での極限値をどのように解くのがいいだろうか? できるだけ初等的に解くやり方はどのようなものか? 答えはは上記関数のグラフからわかるのだが、-1だ。 やはりロピタルの定理になるのかなあ。

スターリングの公式に事寄せる

そういえば、スターリングの公式には世話になっているが、あの級数和の極限値は知らないぞ!と朝の寝床で考えた。 級数和とは次式の無限級数であります。 スターリングの公式を利用すれば、いかにも有限な和がありそうです。 その値は 1.8798538621752585334…

zeroと無の理系的な随想

ゼロについて、それが数学的に特異な数であるのは、いうまでもない。特異点はゼロでの特性だ。ゼロ割(ゼロで除算)の不可解さそのものでもある。 特異点のイメージを複素関数Exp[Epx[1/z]]で示そう。 zは複素数だ。 この関数のゼロ点付近の偏角の変化の等高…

三角形のオイラー線を引く

三角形にはオイラー線というものがあり、重心,外心,垂心が一直線に並ぶのをオイラーが証明した。その線上で重心は外心と垂心を2:1で分割するのだという。 そういう定理を学生時分に習って、自ら証明しようとして挫折した記憶がある。 今回も証明は避け…

寝ぼけ醒ましのSolutionを求む

昨年の今ごろはマスメディアの多くの人たちが、コロナのPCR検査を訴えていた。患者数の少なさと偽陽性や偽陰性の存在を定量的に評価すれば、気休めにしかならないのは明らかだった。それに感染増大時に陰性になった人たちは一回のPCR検査で安心できるわけで…

双子素数とその延長のリンク

3と5、11と13のような対の素数を双子素数と呼び、その無限個あるとする予想は未解決問題だ。もちろん、13と17のように4離れた対もありうるし、8離れた素数対もある。 6離れた素数対や10離れた素数対もありうるが、ここではそれを無視して、2,4,8,16....のケ…

ソフィー・ジェルマン素数列を調べる

ガウスの同時代人であった女性数学者ソフィー・ジェルマンはフェルマーの大定理に 関する意義ある定理で、数学史に名を残した。 このお堅い大数学者は、当初、ソフィーを男性とみなしていたが(男性名で文通していた)、後で女性と知って舌を巻いたそうな。…

素数の末尾の数、あるいはメルセンヌ素数の最初の数の頻度

ベンフォード分布は至る所にあるようだ。 メルセンヌ素数は現在のところ51個判明している。手始めにその最初の数字がどうなるかをWikiから抜きだしてみよう。 Mpとあるのが素数と判定された素数だ。いわゆる発見された最大の素数はメルセンヌ素数であること…

素数で出現する数字の頻度

あまり本質的な疑問ではないが、素数で出現する数字の頻度が気になった。 例えば、最初の100個の素数で、「1」を含まない素数はいかほどであろう。 赤字の数が「1」を含まない。54個ほどある。 なぜ、このようなことを調べだしたかと疑問を持たれる方もいよ…

円周率の中の数字999999999は何桁目にあるか

円周率の小数点以下の数字のなかに数字出現を探すというマニアックな計算数学の分野というか、ホビーがある。アンチキリストの象徴になる数字「666」が小数点の何番目にある、ようなホビーであります。ホビーというより数秘学でしょうかね。 自分も9の系列…

ギルブレイスの予想( Gilbreath's conjecture)を賞玩する

素数における未解決な予想としてはマイナーなギルブレイスの予想とは、素数列に対して特殊な階差数列を並べたときの出現するパターンに関するものだ。 特殊な、とは階差が負になったら正にするという操作が入ることだ。パターンは下図をみればおわかりになる…

4次の同次方程式の閉曲線の素行を調べる

前回にも登場した方程式ですが、上の同次方程式の形成する閉曲線を調べてみました。 ここで a>0 は正です。 1)係数bの影響でどう変形するか 2)面積の値はどうなるか が調査のポイントですかね。 以下では、a=1 と固定してますので、あしからず。 平面曲…

正五角形に外接する円以外の閉曲線の例

史上もっとも閑暇に恵まれたGWにも関わらずろくに外出もままならない。なので、灰色の脳細胞もたるんでロクな問題創造もできない。その一例として、「正五角形に外接する円以外の閉曲線の例」を残しておきたい。 もちろん、正五角形は円をもって最単純な外接…

リサジュー曲線の三次元化の変奏曲

リサジュー曲線は三角関数で構成される。リサージュ図形とも呼ばれる。 xがCosで、YがSinで関数化され、媒介変数で生成される。二次元平面内で様々な曲線(閉曲線だったり開曲線だったり)が再生可能だ。周期関数なので一定の枠内で振動するのも特徴だ。 三…

レムニスケートの周囲をめぐる

数学界の帝王と呼んでも違和感ないのがガウスですが、彼が楕円関数を発見するキッカケとなったのが、レムニスケートという曲線でした。 この曲線はスイスの数学者ヤコブ・ベルヌーイにより発見命名されています。 デカルト座標での方程式を示す。 この周の長…

5次方程式の数値解への連分数の応用 ただし、限定的

連分数がペル方程式を解くのに使われるが、平方根や立方根の数値計算にも役立てることは多くの人は理解している。根号の計算に実用的かどうか、結論からいうと級数展開のほうがより有効だろう。 5次方程式の実数解にも原理的にはつかえることを簡単に示して…

夢のような定積分

オイラーの定数 γ (=0.577215664901532860606512090082......)を定積分で表現する公式を参考文献の公式集から見つけた。 simpleでcoolな閉じた式だ。 0と1の間の対数の対数関数でカバーされる面積が、神秘の定数になるだ。 Absは絶対値。対数の中身が正にな…

eのx乗 指数関数の類似物件

指数関数eのx乗はx=0の近傍でのマクローリン展開するとこうなる。 つまり、 「!」は階乗の記号です。 ここでは、類似物のマクローリン展開式から構成される関数y(x)を見つけてみたい。 指数関数的にはなるだろう(後でグラフで比較してみる) 両辺をxで微分…

Aufheben aus fortgesetzten Fraktionen  連分数表現からの審美的な止揚

あまり表題の意味は深く考えないことをお勧めするとして、ここでは連分数を展開すると面白いパターンが生み出されることを報告しておきたい。 連分数は展開対象となる数の固有の性質を表している。応用範囲としてはペル方程式の解を求めるラグランジェの証明…

算額神社に詣でる

日本の数学である和算の始原に位置する毛利重能の算額神社に行ってきました。 場所は兵庫県西宮市の東側、JR甲子園口から北に歩いて20分の熊野神社のなかにある。 算額神社の社殿 毛利重能は伝承によれば豊臣氏に仕えていたが、大阪夏の陣の豊臣氏の滅亡に…

レーリーの定理とビーティ数列の可視化

レーリーの定理とは物理学者の発見(証明はしていない)による自然数の分類に関わる法則だ。 αとβという正の無理数があり、下式を満たすとしよう。 2つの集合AとBを以下のように定義する。[ ]はガウス記号でありますね。 A={[α n]}; n=1,2,3,...... B=…

ねじくり立体の表面積について

イイカネ、螺線の類は非常に多いがネ、第一は直線的有則螺線サ、これは玩弄おもちゃの鉄砲の中にある蛇腹のような奴サ、第二は曲線的有則螺線サ、これはつまり第一の奴をまげたのと同じことサ、第三は級数的螺線サ、これは螺線のマワリが段々と大きくなる奴…

ねじれる角錐について あるいはデモクリトスの説

三角錐は高さ方向に三角形が縮小しながら、頂点で点となった図形とみなすことができる。四角錐も五角錐も、それぞれ四角形や五角形がそのまま縮小しながら、点になる。 例えばの話、三角形が回転しながら、生成する三次元形状はどのようなものだろう? そう…

誰もが知りたい複素無限積の一例

今日も誰もが知りたいかもしれない、複素数の無限積の動きを追跡してみた。 クローズした式での表記はこうなるだろ。 二次元座標にすると最初の9項はこうなる。実部と虚部をx座標、y座標にしている。 {1, 1}, {1/2, 3/2}, {0, 5/3}, {-(5/12), 5/3}, {-(3/4…

自然数の虚数乗の和が実数になることはあるか?

数秘術的に自然数の演算アクロバットをひねくりまわす癖があるヒトならば、考えたことがあるであろう級数和をもて遊んでみよう。 お題のとおりの自然数の虚数乗の和だ。初項だけの時を除けば、一般的には複素数になる。1は何乗しても1だからだ。 nをどん…