ギルブレイスの予想( Gilbreath's conjecture)を賞玩する

 素数における未解決な予想としてはマイナーなギルブレイスの予想とは、素数列に対して特殊な階差数列を並べたときの出現するパターンに関するものだ。

 特殊な、とは階差が負になったら正にするという操作が入ることだ。パターンは下図をみればおわかりになるであろう。ピラミッド型で表現しておく。

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 先頭の数字が「1」になることだ。

この数列の直前には素数の列があったのは言うまでもない。つまり、第一列は階差になっている。

2, 3, 5, 7, 11, 13, 17, 19, 23, 29, 31, 37, 41, 43, 47, 53, 59, 61, 67, 71, 73, 79, 83, 89, 97, 101, 103, 107, 109, 113, 127, 131, 137, 139, 149, 151, 157, 163, 167, 173......

 

 これをグレー柄のセルに変換してみよう。ピラミッド型ではなく、左寄せする。 

 上記の数列から開始してみよう。奇妙なパターンが出現する。空白は0、グレーが2、色が黒くなると4,6,8と大きくなる。

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 範囲を拡大して181の素数列の図示。

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 もう少し色彩豊かにして、500個の素数列を初期状態にしたパターンはこうなる。青セルが「2」で赤セルが「0」である。

 しかしながら、ギルブレイス予想などよりセルラーオートマトンみたいな模様に目を奪われるのが難点かな。

 

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【参考文献】

 アマチュア数学の世界では著名人となったウェルズの本が元ネタ。

 でも本屋さんには置いてないだろうねえ、いい本なのだけれど。

ギルブレイス予想は予想でもなんでもなく、一般的性質だという説もあるそうな。だとしても証明はされていない。