2011-09-01から1ヶ月間の記事一覧

アルベルト・ヒナステーラのピアノ曲

アルゼンチンを代表する作曲家のアルベルト・ヒナステーラ(1916-1983)の作品を聴く? ピアノ曲「Danzas Argentinas 」ですが。 パンパの広がりとガウチョの心根が響きわたります。パナンビが代表作なのかな。伸びやかな大陸風の管弦楽曲だ。

多項式(三項)のパスカルの三角形 続き

前回blogの続きです。三項目でパスカルの三角形に類似な構造があり、それが三角錐になると書きました。 三項目の三乗ではこうなります。 つまりは、係数を三角形に配列することができるというあたりまでを書きました。 この三角形を上下に重ねるとパスカルの…

超光速ニュートリノで思い出したこと

CERNの実験結果が話題になっております。ニュートリノが相対論を破って光速度以上で移動したとか しないとか。真偽はこれから物理学者たちが本腰を入れて検証するでしょう。 ここで思い出したのが、「光速が光速以下となった実験が連続した時期」があったこ…

パスカルの三角形の三項版

パスカルの三角形は、二項定理をシンメトリカルに書き下すアルゴリズムだけども、三項でも 似たようなことができるというお話。 例えば、(p+q+r)^3を展開するとこうなります。この係数を三角形状に配置することができますね。 4乗でもこうなります。 係数…

オハイオ州のサーペントマウンド

空から眺めた「サーペント・マウンド」(蛇土塁) アメリカ・インディアンの築いた蛇と卵の祭儀装置だ。空から見てはじめて蛇だとわかる巨大遺跡としてUSでは有名だそうだ。 建国の父、トマス・ジェファソンなどもインディアンのマウンドを発掘研究してい…

色々なパスカルの三角形

パスカルの三角形は義務教育過程の数学で学ぶ、造形と数の数少ない名コンビでしょうか。 通例は、このような三角形に二項係数を配列します。 ここでは、かつてマーチン・ガードナーが『数学カーニバルⅡ』で報告したパスカルの三角形のパターンを再現してみま…

フランツ・ボアズの肖像

パパ・フランツと呼ばれたアメリカ文化人類学の統領的存在であるフランツ・ボアズの映像だ。コロンビア大学は彼によって文化人類学の総本山となる。マーガレット・ミードとルース・ベネディクトの師であるといった方が通りがよいだろう。ボアズの代表作。原…

螺旋にからみつく螺旋

z軸方向にグルグルと巻きつく螺旋の式は、a,bを定数として、このように表現できる。aは上から見た半径になる。そのθは回転角でありパラメータでもある。1)この螺旋に絡みつく螺旋というのを表現してみたい。その寄生螺旋の条件は、ホスト螺旋の接線に対…

直線上を転がる楕円:ダサイクロイド

円をx軸上で回転させると円周上の一点の描く曲線はサイクロイドである。であるならば、楕円を転がして出来るのがダサイクロイドである。 ダサイクロイドは置いておいて、楕円を転がすとどうなるかを図形的もしくは解析幾何学的に試算してみよう。 考え方は…

最大体積と面積となるn次元球

n次元の単位球の体積は下式となる。この式はwikiにも出ているので、この公式は所与として話を進めます。 π^(n/2) ÷Γ(n/2 +1) Γ:ガンマ関数 球の体積が最大となる整数次元は5です。これは順次、次元数nを動かせば出せますね。下表でn=3が我らにお馴染みの…

リサージュ図形の特異ケース

本来的なリサージュ図形では三角関数だけで記述するのがお決まりである。 昔の「コンピューターリクリエーション」を掘り返していたら、こんな特異ケースが あったので、報告しておく。ミラーというアメリカ人が発見した。 デュードニーは「Madness」と命名…

番外 会津さざえ堂訪問

さる水曜日に会津若松の栄螺堂を訪れた。中秋の会津盆地は33度。 うららかに晴れわたる一日で、そして、ときならぬ真夏日。 飯盛山はやや閑散としていたが、それでも観光客が三々五々と散策していた。 なるほど、この山からなら盆地を一望できる。白虎隊は…

ウラムの素数スパイラル(7)完全循環素数

ウラムの螺旋平面に素数を写し込むシリーズがこれで7回目。観客はいないけどロングランであります。 今回はかなり前に考究した完全循環素数、すなわち逆数の循環小数表現がp-1桁となる素数pをとりあげる。 まずは結果のグラフィックから。いつものように、…

リストの一番弟子 ブゾーニ

吉田秀和が一押しのブゾーニのラプソディー『アルレッキーノ』を知りませんか? 実は、自分も本日まで、知りませんでした! めったに接することのない曲なので、一つYouTubeで鑑賞してみませんか? イタリアの息吹を感じる曲です。 ブゾーニ自身、大ピアニス…

「夜のガスパール」より

ベルトランの散文詩『夜のガスパール』から「スカルボ」と「オンディーヌ」 モーリス・ラヴェルはこの怪奇な詩をもとにピアノ曲を残した。禍々しい羽ばたきのような響きで始まる「スカルボ」。 詩人と小悪魔の棺桶での待遇をめぐる会話だ。 水の精「オンディ…

現存の驚嘆すべき数学者 コンウェイ

ジョン・ホートン・コンウェイは「ライフゲーム」で著名となった数学者だ。その業績は驚きに満ちた数学的摩天楼だ。 モンスター群に関する業績やら二次形式の整数論、超現数やゲームなど彼の研究は実り多きものばかりだ。 彼の謦咳に接したいならば、こちら…

複素平面での素数でゼロになる関数の振る舞い

以前、素数でゼロとなる関数を定義しました。 整数論でならうWilsonの定理にちなんでウィルソンの関数などと命名しちゃいましたね。 さて、ここではこの中身を複素数にして性質を追ってみましょう。 離散的にx,yを−5から5まで1づつシフトすると関数の…

ウラムの素数スパイラル(6)素数を多く生みだす多項式

前回に引き続き素数を多く生みだす多項式をウラムの素数スパイラルとの関連で表示してみよう。数論学者たちは二次多項式でオイラーの幸運数に相当する多項式を幾つも発見している。1)x^2 + x +27941 −100から100までxを動かし素数のみをウラムの平…

イージー自炊で古本に命を吹き込め

自炊、つまり、自前で電子書籍を製作するのが一般の人びとに認知されてから、かれこれ一年くらいたつ。 それ以前は、「職人」と呼ばれる自炊の達人たちだけがいました。彼らは、きっちりとスキャニングして、紙面にシワシミ汚れ一つなく電子化する、そうした…

ウラムの素数スパイラル(5)オイラーの幸運数

コンピュータの発達で巨大数の扱いが誰でもできるようになった。倍精度などという制約も専用の数式処理ソフト(Maxima,Mathematica等)を使えば踏み越えられる。細かいプログラムなど組めない身には嬉しいかぎりだ。ある意味、オイラーやガウスの持っていた…

Hexagonギャラリー

先の「平面充填のトライアル」の方法で得られた六角形の繰り返し文様を集めて 展示しておきます。 三角関数を複数組み合わせるとクズしが入る。あまり複雑な写像関数は文様が完全に壊れてしまう。 美しいかどうかは、ともかく、他では見れない繰り返しである…

ウラムの素数スパイラル(4)オイラーの2次式

ほんらいのウラムの螺旋平面(自然数のバージョン)に戻る。 素数を生成するオイラーの2次式というのが知られている。x=0から39まで素数値をとる二次式である。 この式は他の二次式よりも素数を生成する率が高いとされる。 素数系列をマップしてみよう。 も…

平面充填のトライアル

正六角形だけで平面を覆い尽くせるのはご存知のことと思う。 今回の幾何学のお遊びは六角形をめぐるものであります。 数学的考え方を説明しておきましょう。 1)平面をすき間なく埋めるように正六角形の中心と頂点の配列(m行n列)を決める(上図) 2)そ…

ウラムの素数スパイラル(3)奇数螺旋

自然数を螺旋状に配列するのではなく、奇数を螺旋状に配列し、そのうちの素数にマーキングする。名付けて、ウラムの奇数螺旋である。 50×50で、原点を「0」として左回りに1,3,5,7と配列してゆくのである。素数以外を青丸、ここで素数を白丸にした…

江戸文様の数的アニメ

青海波という文様があり、いかにも粋な江戸期の文様である。これは同心円を幾重(たいてい五重)にし、平行移動しただけのものだ。この同心円の周期性は相互の中心の間隔だけで決まる。その美的なコンフィグレーションを検討するのに、動的にデザインするの…