2018-01-01から1年間の記事一覧

夏休みの多項式分解宿題

これも夏休みの頭のほぐし計算ですね。4乗の多項式で、a+b+c+d=0 のときの因数分解の一例です(ラマヌジャンがやってる計算を参考にしてます) 言い換えると上記の左辺は負になることはないわけですね。それなりに興味深い因数分解ではないでしょうかね。 …

ゼータの差分の極限

ゼータの手慰み数値計算例。nをデカくしてゆくと1/2になるようだ。n=1から10までの計算値 0, 0.270354128109065648735223893955, 0.379137119716442610893954559272, 0.431423872526950877199313988223, 0.459225198451968744286958300904, 0.4749859344839…

無理数のエジプト風分数分解 ( 続き )

前回の「無理数のエジプト風分数分解」ではのような分数分解の一手法を説明し、それは使いみちがないと結んだ。でも、よく見るとリュービルの定理、もしくはロスの定理の分かりやすい事例になっているようだ。 上の分解はこう表現できる。 分数分解の二項目…

無理数のエジプト風分数分解

どんな分数も分子が「1」になるように分解するやり方をエジプト式分数という。なぜ、このような面倒な方式になったかというと記数法の制約によるものだ(カジョリの『初等数学史』などを参照されよ) 一例をしめします。 この方式は一意性がないのが、問題…

素数でゼロになる関数の変種

ウィルソンの定理を応用した関数である下式はxが素数で確かにゼロになる。これが数学パズルに引用される関数の変種だ。なぜなら、(p−1)!+1はpが素数のときに限り、pで割り切れるからだ。!は階乗記号。 これが、ウィルソンの定理だ。 よって、xが…

このゼロ点は何か

いつものようにアトランダムな思いつきで計算しまくって、これは何かと当惑するパターンです。 下記のような関数を考えよう。 諸兄のお気付きのようにx=0、n→∞とすれば、オイラーの定数(本ブログの定番)を極限としてもつ。 ここは有限(nが1000程度)…

対称式の連立三元三次方程式のある種のものの解

x,y,zについての連立方程式を考える。γは所与とする。 解は存在する。三次方程式なので可解なのであります。厳密解まで求められる。 その一つはこんな有り様です。 通常ではここでオシマイ、なのであるけれど、この連立方程式は3次元空間内の曲面であった。…

アボガドロ定数を自然数で近似する

アボガドロ定数は分子の個数である。1モルあたりの原子の数だ。これを「単純な」自然数で近似表現するというのが、本日の朝のお題だ。 明らかに擬似問題(生産的かつ必然的な問題ではない)であるにもかかわらす、こんな計算をするのはそれなりに意図がある…

楕円の底に内接して動く「棒」とその包絡線について

楕円の底に長さlの棒が内接するとしよう。その棒はどのような「直線」となるであろうか? また、包絡線はどうなるかを試算してみたわけ。 最近気になる、ほうれい線ではなく、「包絡線(envelope)」であります。 まず、変数を下図で示す。楕円の下半分に内接…

虚数のパスカル三角形の変異の一つ

パスカル三角形をご存じであるとしよう。以下のような自然数の生成である。それぞれが二項係数になっている。n段目の前からk番目の二項係数(n,k)だ。これを虚数の指数に適用する。(n,k)は二項係数でありますな。上記の三角形に対応する計算結果を示す。…

虚数のタワーの極限値

虚数のタワーとは虚数の指数の反復操作を意味している。i^i、(i^i)^iのような以下の列をご覧あれ。もちろん、「i」とは虚数です。これを計算すれば必ず複素数になります。 この虚数のタワーをガウス平面におとしてみたのが下図(以前も同様な計算してました…

EulerによるEuler定数のイントロ

かのレオンハルト・オイラーの全集は、完成まではまだまだ遠い、とかいう噂をだいぶ前に聞いた。 この数学者にまつわる定理、公式、計算の数は膨大だけれども、やはりオイラーの定数は一番、気になる神秘的な数である。 彼の研究でオイラーの定数の最初の姿…

二重級数和の答えは?

次の階乗が含まれる二重級数の和の極限値を考えよう。 この数値は「4.194528049465325113615213730287504...」となる。実はネピア数(自然対数の底)を使い簡単な結果に等しいことがわかってる。 これを導出できるか、というのが問題。 答えは数日中に下に書…

とある単純な予想 素数逆数和の幻想 Conjecture & Illusion on the sum of reciprocal prime number

高等数学というほどでもない無限級数の和は18世紀にその極限値がLog2と知られていた。自然数の逆数の交替級数だ。 極限値は初等関数である自然対数に関係するのだ。この数値は「0.6931471805599453094172321214581765680」である。それならば、素数の逆数…

ある恒等式の織りなす有理点列

1936年にマーラーが次の恒等式を発見した。これを使えば「1」を無数の有理数の3乗和で表現できるわけであります。 ある意味、20世紀になっても新しい恒等式が出てくるのがスゴイです。まだいくつも未発見な初等的恒等式が眠っておるのでしょうな。 さてで、…

確率とは何ぞや

確率の定義は誰でも知っているが、その意味はどうだろうか? サイコロの面が出る割合としか言えない人も多いだろう。けれども、いかさま師のサイコロはどうであろうか?そのサイコロが仕掛けがあるかどうかを見分けるのも確率だったりする。 起こってもいな…

素数の積の行きつく先を近似

唐突感があるがこんなPrime(素数)の積を考えよう。具体的にはこのような積であります。 これはn→無限大の極限では「0」になることは証明されております。なので、ここではそのゼロへの接近の度合いを近似的に出してみたいのであります。数値計算ではこう…

円周率の無限積による表示の件

円周率の無限積による表示というとWallisの式が有名だ。ここは、こんなタイプの表示ができないかを探ってみた。 無限積の関係で有名な公式、ガンマ関数のものを利用する。するとちょっとした変形でこうなるのがわかる。なかの数列は具体的には1未満の分数列…

アナログ時計の数学クイズ

アナログ時計で長針と短針が一直線に並ぶ(重ならない)のは一日で何回あるでしょうか? そのうち、片方の針が数字(1から12)の上に一致するのは何時何分でしょう?

環状列石と縄文人の数

秋田県の鹿角市にある大湯環状列石は縄文時代のストーン・サークルとして名高い。そこで掘り出された謎の出土品がこれだ。 容貌といい形状といい色あいといい「どーもくん」似である。 関心を呼ぶのが穴の数である。口が1、目が2,左に3、右に4、中央に…

線形漸化式の特性方程式について

フィボナッチ数列の変形であるトリボナッチ数列を例にとる。これを特には特性方程式を用いるわけだ。 この場合には、三次方程式になる。興味があるのがこの方程式の一般的な解の特徴だ。よく見れば円分方程式と似ている。 現に、上の三次方程式の解をガウス…

メルセンヌ素数のファインディング・ヒストリー

メルセンヌ素数の系列は計算機による最大素数の発見の歴史でもある。エウクレイデスの時代から素数に上限はないことが知られている。しかし、その時代において分かっている最大の素数というのはある。 その最大の素数は、ほとんどの場合、メルセンヌ素数であ…

トリボナッチ数列の陽な表式

フィボナッチ数列に一項加えた数列をトリボニッチ(The Tribonacci)と言うらしい。具体的にはこういう漸化式になる。 始めの3項はお約束どおり。 これを解くには特性方程式を使いまわす。そうすると漸化式から三次方程式が得られる。もちろん解けなくはな…

現時点で最大の素数 50番目のメルセンヌ素数

昨年末に久々すぎに存在が確認された50番目(仮)のメルセンヌ素数を紹介しておこう。 こんなシンプルな姿だ。 しかしてその実態は? ここには余白が狭くて書ききれない!467333183359231099988335585561115521251321102817714495798582338593567923480521…

この玄妙なモーションを見よ

種を明かせば、この関数の実部と虚部を連続表示しただけのアニメ