ソフィー・ジェルマン素数列を調べる

   ガウスの同時代人であった女性数学者ソフィー・ジェルマンはフェルマーの大定理

関する意義ある定理で、数学史に名を残した。

  このお堅い大数学者は、当初、ソフィーを男性とみなしていたが(男性名で文通していた)、後で女性と知って舌を巻いたそうな。ガウスも一目置く存在だったという。

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  ソフィー・ジェルマン素数とは素数pがあり、2p+1も、また、同時に素数であれば、指数pのフェルマーの大定理が成立するという見事な結果だ。p=2は除く。

  その証明はさておき、「ソフィー・ジェルマン素数が無限に存在する」という予想は「双子素数が無限にある」と並んで、困難な問題とされている。

 

 暇つぶしに自分が調べてみたのは、5→11→ 23→47のようにソフィー・ジェルマン素数の連鎖はどのくらいまで続くか、そんな疑問だ(フェルマーの大定理とは無関係)。

 最初の1000個を調べてみた。

            89→179→359→719→1439→2879

 これが最長であった。5個の連鎖だ。

最初の100000個の素数にあっては、

  1122659→2245319→4490639→8981279→17962559→35925119→71850239

というのが最長の系列(6個の連鎖)のようだ。

 

さらには、グラフビューでこの連鎖を可視化してみた。

3571までの素数でソフィー・ジェルマン系列になるものをすべて連結している。

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おまけで、4p+1及び6p+1を加えた拡張したソフィー・ジェルマン系列を可視化している。最初に13を結節点にする連鎖が確認できる。

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 この一番上の大きな連鎖を拡大しよう。ついでのおまけに8p+1も加えた。クリックすれば詳細イメージは見えると思う。2を中心にソフィー・ジェルマン系列がつながっている。素数の世界の小さな散策でありました。

 

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 【参考】素数に生涯をささげたリベンボイムのとても古い本を参考にした。