2015-01-01から1年間の記事一覧
素数の間隔というと双子素数が有名だ。3と5とか、11と13のような間隔2の素数対のこと。無限にあるかどうかが未解決だったはずだ。 しかし、素数間の間隔は2だけではない。先日調べてみたのが下記のヒストグラム。横軸は間隔の値。2から始まり、以下4,6,...と…
先日までの複素平面上の隣接する点での円の描画の応用というわけでもないが、こんなn次方程式系の解の分布を調べてみたい。 n=5とするとこんな5次方程式になる。厳密解ではなく、数値解である。 この解を複素平面上の点として扱い、同時にその点を中心とす…
ガウスの整数の拡張版につづいて出現したのがアイゼンシュタインの整数環、あるいは二次体です。アイゼンシュタインはガウスの弟子でしたが早世しました。 アイゼンシュタインの整数は「a+bω」という形をしてます。a,bは整数で、ωがω^2+ω+1=0の根…
大ガウスが開拓した複素数での数論で彼が生み出した「ガウス素数」というものがある。久々にこれを円で可視化したものを計算したのであります(以前もやったのだ) 実数と虚数がそれぞれ-50から50の区間にあるガウス素数を中心とする円で、隣接するガウス素…
禁じ手第二弾。双子素数(twin prime)の平均値と標準偏差の数値計算であります。 双子素数とは3と5、11と13のように差分が2となる素数です。ここではN以下の双子素数で下側の素数の集団を採用します。例えば、N=1000とすると双子素数の集合は。 3, 5…
数論学者たちの絶対しないこと、禁じ手は素数を統計的集団として扱うことだろう。規則性がある集合に対して、あの立場の違う=練度の低い記述統計学を適用するなどはお門違いというわけである。 素人的にはそれは関係ない。 なので、以下はまったくの興味本…
前回の引き継ぎで下式の虚数連分数を考える。 平方数の連続が出現する虚数型の連分数だ。これを数値評価してみるとしよう。 20^2=400までの連分数で数値計算し、その虚部(実数部=0)を取り出す。 0.7428056255314230529583017965736448830881252639707779…
いつものように気ままに連分数で遊んでいたら、ちとばかし規則性がある事象に遭遇したので、報告しておきます。 虚数と自然数からなる連分数であります。 数値的には「0.3882107655677957875116585573065370292217 I」となる。 この数「0.3882107655677957.…
以下の関数のz=0まわりのマクローリン展開を考えよう。20項までのマクローリン展開はこうなる。 これはz=iπとすると左辺はLog2となる。 上の式で実部をとると このπの級数は実際にLog2に近似的に等しい。つまり、対数Log2のπによる級数近似を得たわけで…
自分はいまでも自然数の逆数には魅了されてままなのだが、今度もそのバリエーションを試算した。自然数の逆数でできたベクトルuを考える。この10次元のベクトルを反転させてみよう。 vとしよう。 この2つのベクトルの内積u・vを計算してみると ザックリと…
気ままに連分数の関数を盆栽のようにいじくってみた。 上記のような関数を級数展開してみよう。x=1の近傍でマクローリン展開する。もちろん、手計算では身がもたないし、エラー多発だろう。パソコンに代行してもらう。 x^5までの連分数で断ち切って、O(x^…
ことのついでに下記のような関数がどのような性質を持つか、数値実験してみたい。 古い岩波全書の『数学公式集』をひっくり返しても上記のような式は出てこない。 それでもx>1で収束はしてくれる。 x^5で切断してどんな関数形を取り出してみると これがど…
無理数の連分数展開を再びとりあげる。 例えば、この無理数をとろう。 この連分数は精度を高める操作を20項目までするとこうなる。次からが設問だ。これらのそれぞれの連分数と元の無理数の差分は収束するだろう。 では、それらの和はどうなるか? つまり…
相模の国の一宮である寒川神社には和算の有名な算額がある。最近、リニューアルしたらしく神域は整然と美化されていた。 本殿前に立派な渾天儀がおかれていた。
円の回転の続き、パラメータ付きとした。 「無血虫の陳列場」という中江兆民の名言が思い出される。 【BGM】My favorite Chillout
2015年のノーベル賞連発の日本科学界である。 まことに慶賀な出来事ではある。 ここで、一つの科学界の趨勢について参照しておくのも悪くないだろう。 それは、科学活動の中心が欧州から北米にシフトするとした学説である。異なる情報源をもとにした実証的研…
かなり昔のことだがガウス整数においても「双子素数」的な存在がかなり稠密にあることを計算してみたことがあった。 ここでの「双子素数」とは、2つのガウス素数のペアで互いの差の絶対値=2となるものだ。{3 I, 2 + 3 I} はその例だ。 このようなペアはど…
11月の集会では、こんな閉曲線が生まれ来るまでの短いストーリーを語る予定。数学史ベースで進めるつもりであります。 一つの型の周転円のセットから生成される曲線をめぐる随想ですね。 登場する人物名はパスカル&アーベル、プトレマイオスあたり。江沢洋…
次のような交代級数を考えてみよう。 分母が調和級数であるような交代級数である。交代級数ではない、すべてが「+」の項からなる級数は緩やかに発散することは証明できそうだ。 さて、上記の交代級数を最初の100項をプロットしてみると二つの系列に分か…
下式の極座標での曲線はどうなるであろうか?これはウネウネと円周を動く曲線になる。紫色の線だ。では、この面積はどうなるであろうか? 有閑階級であってもそれを計算したヒトは数少ないであろう。答えは、 となる。なんともお茶目な結果ではないですか。 …
2^p-1が素数となる時、その数をメルセンヌ素数という。 pは素数であるのだが、下記のpの場合にメルセンヌ素数となることがわかっている。また。この数は判明している最大の素数(最大の素数はないが、素数であることを証明された最大の素数はある)の記録…
ハイパーファクトリアルとは超階乗といったところだろう。このKがハイパーファクトリアルである。これがどんなものかは、つまり、どのように増大するかは下記の試算でも了解されよう。 なんでもグレイシャーその他はスターリングの公式類似な下記の式を証明…
夏休みのなんとなしの思いつきでございます。二項級数を分子にしたお山のイメージです。 色付けバージョンはやや稚拙な感もあるが、山下清風でもある。
久々に魅了された無限級数だ。何の役にも立たないけど素晴らしいとG.H.ハーディなら言うだろう。ガンマ関数と円周率πとオイラー定数γとLog2を結びつける。 例えば、x=1/4とするならば、謎のガンマ関数の値Γ(1/4)についての謎の級数が導出できるわけだ。 こう…
18世紀フリードリッヒ大王の時代のプロイセンは国全体が兵舎となった。「インダストリー4.0」によって国がまるごと工場となることを21世紀のドイツは目指している。 大王の時代のプロイセンでは軍靴の響きが満ち満ちただけではない、大王は臣民に勤勉…
ついに赤字財政は800兆円を超えようとしている。このバランスを失したバラマキ政策の数理経済学的根拠として、「アベノミクス曲線」を定義しておく。 愚行の記念碑として顕彰しておく価値はあろう。 非厳密に言えばアベノミクス曲線とはラッファー曲線の一種…
意味不明な閉曲線の計算の蕪魯具(ブログ)もこれまでに数回になろうとする。下図をみてすぐに元ネタの数式を連想できるヒトは、相当な数理の使い手である。あるいはマニアックな数理曲線オタクである。もしくは自分のようなカーブフィッティング・デザイナ…
文庫にもなって久しい『アンティキテラの古代ギリシアのコンピュータ』(文春文庫)だけど、その最終章の10章が「アルキメデスの影」という題なのは興味をそそる。 地中海の底から引き上げられたアンティキテラのコンピュータとは、二千年以上前のかなり精密…
リチャード・ガイの旧著『数論における未解決問題集』の最初の問いかけ【A1】は 次のような出だしだ。 n^2+1の形の素数は無限に存在するか?恐らく存在するだろう。 実際、HardyとLittlewood(その予想E)は次のことを予想している。 HardyとLittlewoodは漸近的…
マックスフィールド・パリッシュの展示会なるものが1975年渋谷PARCOにて催された。誰かそれを思い出すことがあるだろうか? 渋谷はマスカルチャーの聖地へと羽ばたきを始めた時代だ。 大森正蔵のように思い出すことで過去が甦るのなら、どれほど佳きことか。…