数秘術的に自然数の演算アクロバットをひねくりまわす癖があるヒトならば、考えたことがあるであろう級数和をもて遊んでみよう。
お題のとおりの自然数の虚数乗の和だ。初項だけの時を除けば、一般的には複素数になる。1は何乗しても1だからだ。
nをどんどん大きくして、どこかで実数になることがあるだろうか?
あいにくとそうならない宿命だが、惜しい場所がある。せっかく計算したのだから、その場所をレポートしておきたい。
下のグラフがnが1万までの複素平面での全体像だ。縦軸が虚数軸、横軸が実軸だ。
もう少し手前のn=100までのプロットを示す。
実軸の-35あたりで交差しているようだ。n=51前後で実数に接近する。
その精度の高い値は
-36.4094 - 0.112608 I I は虚数だ。
しかし、もっと大きなn、実軸で800辺りで交差しているようだ。
そこがスレスレの実数なりかけのnである。
nが1173と1174の間に交差があることが20分の探求の結果、判明した。
n=1173の時、829.793 - 0.276781 I となる。
n=1174の時、830.5 + 0.430034 I となる。
そして、級数はリアルワールドから解脱して、永遠に戻ることがないのだ。
郵便番号830は福岡県久留米市北野町千代島じゃけ。この級数で町興しだ。
この級数は複素共役をとると逆数の和になる。それは虚数部をマイナスにするだけなので、特徴は変わらないことをいい添えておく。nの対数を引いてオイラーの定数的な計算もできるが顕著な事象はないようなので、将来の宿題にしておく。
【参考文献】
このブログではナーイン先生のネタは使っていないけれど、虚数の基礎と応用については勘どころを教えてくれるのが『虚数の話』だ。