2021-01-01から1年間の記事一覧

複素数で見た三次の同次方程式のパターン

上の式から出発する。u と vを一般的に求める。この両者は複素数だとしよう。未知数2つだから、変数を一つ入れて解く。wをその変数(複素数)としよう。 一般性は保たれる。 基本対称式を用いてもとの式を変形すると 二次方程式の根と係数の関係が使えるよ…

高次巨大数の心友、エルキース

オイラーの予想というのがかつてあった。その和が4乗数になるような3個もしくは4個の4乗和は存在しない。同じく、5乗和もないだろう。 フェルマー予想の拡張版だったわけですが、1911年に4個の場合の反例が報告されている。 左辺は15527402881とな…

相対論的調和振動の方程式に対峙する  Relativistic harmonic vibration equation

(特殊)相対論的力学の運動方程式は非線形なので、キレイに解けない。フックの法則に従う単振動のケースも同様なようだ。 ここでcは光速です。mは静止質量。kはバネ定数。 エネルギー保存則から、次式に階数を減らせるのは、もちろんだ。 Wは初期状態の定…

2つの円錐の相貫の曲線

可解でありながら、お目にかかることの少ない曲線としては、円錐体の相互貫入の裁断面の描く曲線などは最たる例だろうと身勝手な思いつきでの計算であります。 想定する円錐体は下図を見られたい。z軸を主軸の円錐体とx軸を主軸とする同じ形状の円錐体を考…

三角形の三次元方向の球について

任意の三角形で下記のような3個の円を考える。 図から明らかなように、それぞれの円の半径は辺の長さから決まる。つまり、三角形が与えられれば一意的に円とその半径が決まります。 3頂点の互いに接する円 さて、いつものことながら、余計な想像をする。三…

狂気の山脈にて ワイエルシュトラスとラブクラフト

ワイエルシュトラスの定義した関数には、たびたびお世話になっております。 ここはラブクラフトへのオマージュを兼ねて、その至るところ微分不能な関数の片りんを味わえるようにしよう。 定義は下のような三角関数の無限級数だ(ワイエルシュトラスのもとの…

四次元立方体の断面動画

クロスセクション(断面)で4次元形状を推察するのが、マイ・ブームなのであります。 今回は、比較的シンプルな四次元立方体の断面(立体形状)の推移を動的に表現してみる。 三次元の場合のおさらいから始める。 立方体(一辺の長さ=2)が原点に中心をも…

外方向に膨れた楕円の件

数学のクイズでこんなのがある。 「地球の赤道ピッタリの紐が一周まきついています。外側に1mの高さにすべて紐を持ち上げるには、紐の長さはどのくらい追加しなければならないでしょう? 赤道が円だとして計算しなさい」 答え 2☓π☓1m=6.28m 円の半径…

4次元の円錐を切断すると

円錐の4次元形状を感じようとする試みです。もちろん、普通の人が、直接、形状を感じるわけにはいかないので、断面で分解して3次元空間に投影してやります。 その前に、3次元空間の円錐(cone)とその裁断面を確認しておきます。 z軸のhなる高さに頂点が…

4次曲線と2次曲線の交点から三次元への拡張

簡単な例からスタートします。 4次の閉曲線と半径rの円との交点からです。実数解にはrに制約がつきます。 この条件での解は以下になります(小さくて読めないかもしれませんが雰囲気だけでも) 8つの解があるわけです。での計算結果を図示します。青い点が…

3次式の有理解とラマヌジャン楕円

ハーディが残した盟友ラマヌジャンの業績の解説『ラマヌジャン』の冒頭に、こんな式が出ている。 このx,y,z,wは次式を満たす。 つまり、三次の和の式の有理解を与える。これはフェルマー最終定理と矛盾してはいない。変数が1つ多いのだから。 ハーディによ…

1/7の小数展開(循環小数)とその楕円

計算好きの人なら朝飯前の分数 1/7の小数展開は、 0.14285714285714285714...................... となり、「142857」が延々と繰り返す。もちろん、数学パズル愛好家なら、 1/7=0.142857142857..... 2/7=0.285714285714..... 3/7=0.428571428571.... 4/7=…

辺の長さによる四面体の体積

おそろしく古い『行列及び行列式』という本に辺の長さだけで四面体の体積を計算する式があった。 このように6個の辺の長さが与えられているとしよう。 四面体と6個の辺の長さ そうすると下式で体積Vを計算できるというのだ。右辺は4☓4の行列式だ。 四面…

素数階乗素数の一つの変形

素数階乗素数はPrimoidal Primeという立派な名前までついでいる。 その発想はユークリッドが素数が無限に存在する証明からきている。 つまり、最大の素数Pmaxが存在すると次の数がすべての素数で割り切れない。 1☓2☓3☓5☓..☓Pmax+1 よって、最大の素数と…

自然数の算術平均と相乗平均の比と素数の類似物

かなり昔に自然数の算術平均と相乗平均の比、つまり、次のような計算をした。 nが無限大になるとどうなるか? 極限値があるのだろうか? 数学好きなら筆をとって、すぐさま計算するだろう。 eの半分になる。nが20万で数値計算して、比較のため2倍する…

三次方程式の根の曲面

「二次方程式の根の曲面」の続きで、必当然的に「三次方程式の根の曲面」となります。三次方程式の標準形を設定し、その係数p,q によって、解が描く曲面を生成する流れも同じですね。 三次方程式 この解は以下の三通りですね。 三次方程式の解 虚数が混じっ…

二次方程式の根の曲面

奇妙なタイトルでありますが、根の式を2変数の曲面の式に見立てたら、どーなるのかなあ? そうした思いつきの可視化です。 二次方程式 u とvを係数にもつ二次方程式です。その根の式はご存知のように下式になります。 根の公式 これを二枚の曲面を生成する…

三角関数で見慣れぬ図形を描く

媒介変数による図形描画は楽しめる。その昔、リサージュ図形の変化三昧を報告した記憶がある。三角関数の線形表現で多彩な曲線を現出できる。 二乗や3乗にすることで非線形な図形というのもひねり出せるのは、もちろんだ。 はじめの一歩は、既知の図形で開始…

Euler φの反復適用の実験数学

初等整数論で出てくるオイラーのφ関数は、1からn-1までで自然数nと共通約数がない数の個数を示す。φは重要な役割を整数論で担うことがより進んだ理論(有限体など)で判明する。暗号論では必須の整数論的関数だったりもする。 ここでは実験数学での気まま…

あの有名な「1729」について

この数は2組の3乗数の和で2通りに表示できる最小の数だ。もちろん、それだけで有名になるはずもなく、G.H.ハーディが残してくれたエピソードに拠るところが大だと思う。 「ラマヌジャンには特異な数についての超人的な能力があった。.....彼が入院して…

ある平方根の反復について

次式の無限反復する平方根の極限値を知っているだろうか? 答えは「3」である。ラマヌジャンのノートにある。 実際、13までで区切って、数値計算しても「3.00275082」となるのだから、ここは天才の成果を鵜呑みにしておくことにしよう。おそらくとても面…

不等式の領域でフラクタルデザインを視る

不等式の領域は二つの関数の差分などで遭遇する。下図のハッチングが典型例だ。 Cos[9 x] - Cos[4 x]/3とSin[7 x] - Sin[4 x]/5 もう少々、手の込んだ不等式の領域を求めたいというニーズが世の中にある(例外的なニーズだろうけれど) そうなると複素数と関…