2014-01-01から1年間の記事一覧
芭蕉十哲の第一、室井其角のこの句がたまりませーん。 帆をかふる鯛のさはきや薫る風
この定積分は微積分ファンならずともすぐに計算できることと思う。 答えは「1」だ。それを図示したのが下図である。 上の線は√xの曲線、下の線はx^2の線である。 青い領域がy<x^2となる部分で面積は「1/3」、真ん中の紡錘形の面積が1/3である。残りの面積…
クノーといえば『地下鉄のザジ』しか思い浮かばないというのが、長年の自分であったが、先週それが相転移した。 おフランスは変わり種を何種類も近代世界に送り届けているが、クノーもその代表格だということをまざまざと看取させられた。 手元の『現代フラ…
戯れの写像関数性の模造絵画を幾つか展示しておく。 『裏切らない幻日』 『立ちつくすのっぺら坊』 『一人だけのマスカレード』 『凍てついた崩壊序曲』 『リキッド・アンダンテ』 『アボガドは明日を夢見る』 『拗ねている水子のウーパールーパーちゃん』 …
数理解析的な好奇心いっぱいの貴兄ならば、この反復的な三角関数からなる関数の形状を知りたくはないであろうか? 「...」はこの反復が無限に続くということだ。 バナナの列がこの関数から生み出される。 今回は、純粋な好奇心でこの手の反復的な三角関数…
木更津の踊りではないが、もっサイクロイドなるものを簡潔明瞭に定義シてみたいのです。 なぜモッサイか? 円の半径が変化しながら回転するからである(回答には程遠いですが)百聞は一見にしかず。 r=(1-Cos 2θ)^2 で半径が変化しつつ、x軸上を回転する…
nCkをもてあそぶとします。 先ずはパスカル三角形表示でスタートしましょうか。二項係数の逆数をnを固定し、k=1,2,...nまで動かすものを行とします。nを10まで計算してセンタリングすれば、ハイ出来上がり! ここで面白いけど二項係数の性質から当たり…
原子論者(atomist)としての開祖はその師匠のレウキッポスになるが、内実ともに原子論を大成させたいのはアブデラのデモクリトスである。下の彫像は珍しい写真だがイリンの『人間の歴史』にあったものだ。 その表情に笑う哲学者の面影がある。 ここで取り上…
平行四辺形の四辺の外側にそれぞれを辺とする正方形を描く。その4つの正方形の中心を連結すると正方形となる。それが「テボールの定理」である。 平行四辺形の中心を原点として、その正方形の解析解を求めてみた。 ここで、a,b,θは下図のようにしている。 …
何といってもヨーロッパに近代科学が芽生えたのは、ギリシア文明のおかげであるけれど、そのなかでも比類のない貢献は数学の伝統であった。 それはおおかた間違いないことだろう。 科学史家ニーダムは多くの例で中国の技術的先行性を立証したが、理論的科学…
自然数n と素な数のn以下の数の個数をφ(n)と表し、オイラー関数という。数論関数のひとつだ。 定義より、pが素数であるなら、φ(p)=p-1 である。 これを反復的に同じ数に適用してみよう。そのココロはφ(φ(φ(...)))という入れ子を収束するまで行うことで…
前夜と同じくらいに複雑な三角関数の不等式領域からの画
三角関数から醸成された不等式領域に画題をつけてみた。
こんな項を考える。 この数列の最初の項目は下記のようなものだ。分子が「1」となるのが意外だ。では、それらの和の極限はどうなるかな? 数値計算すると収束して、「0.71828182845904523536」になるけれど、どこかで見たような? 不思議な数eの物語作者: E…
算額にみられる多くの幾何学的問題は図形の接触問題である。円と方形、楕円と三角形などの内接や外接を円理によって解くのが、主題である。 円理というのはことばのアヤだが、解析幾何と代数方程式で巧妙に解き明かすのが和算だ。ユークリッド幾何学的な解法…
エラトステネスの篩(ふるい)で素数を見つけ出す図を見て感じるものがあった。 2の倍数、3の倍数、5の倍数...というように素数以外を順番に消しこんで素数だけを残すあのやり方だ。 たいがい10個の数からなる配列を用いるので、記数法に依存してし…
2014年もノーベル賞を日本人が受賞することになったのは慶賀すべきことだ。自然科学系の受賞はなおさらいい。 本ブログでもそれを記念して、1901年から2014年までの国別の集計を更新してみた。全ての国ではなく上位16国までである。生憎と出典はノーベル財団…
大雨だからこそ、歌うかね。
無理数はそれ自体で数秘的な夢想を誘うものがある。ここでの無理数は代数的無理数としておく。有理係数の代数方程式の解となりうる有理数でない数だ。 2の平方根を100桁表示したものを眺めることから語ろう。1.4142135623730950488016887242096980785696…
グーグルというエクセレントカンパニーの何が本質的原動力なのか。 様々な見解があるだろうが、ここでは「数学」からあぶり出しをしてみたい。 創業者の一人、セルゲイ・ブリンはスタンフォード大出であるが数学の才幹は傑出したものがあった。 検索原理のペ…
そんな感じのイメージ
朝日新聞の記事の話題が、かなり盛り上がっている。報道内容の真実性や速やかに誤報を謝罪しないからだそうだ。 福島第一原発の吉田昌郎元所長の調書がその一つ。もう一つは朝鮮人の従軍慰安婦の吉田清治氏の証言に関する報道がそれに該当する。 ここで取り…
おそらくは誰も取り合わない、変な関数というものがある。それが大半であろうが、なんの使い道がないという関数の一つをここで陽の光を浴びさせたろうか。この計算結果をグラフにしておく。 なんの取り柄もない感じだ。 この双対形のような関数を考える。 両…
「ど忘れはアルツハイマー病の症状ではない」とあった。そこで、「ど忘れ」の「ど」とはなにかが気になりだした。 ど忘れは度忘れとも書く。度を越したから来たのだろうか? ど阿呆やド近眼などはこれに当て嵌まる。さらに、度し難いという意味もありそうだ…
思いつきのこんな式の曲線を描いてみた。 tは−1から1まで動き、nは自然数とする。 例えば、n=2ならこのような曲線となる。 ギニアの高原台地のようになる。nを1から5まで動かした結果は下図だ。x=0で、2^nの極大値をとるのは見て取れる。 面積はど…
『のぼうの城』の「のぼう」とは「でくのぼう=木偶の坊」からきた。 「でく=木偶」は人形(ヒトガタ)のことであるが、「でくのぼう」は操り人形の木偶を指すという。 「てくぐり」の人形が操り師不在であるとまったくの役立たずとなるので、 「でくのぼう…
三次方程式の解を求めるときに、 x^3-x+a=0 のように一次の項だけ残してから解の公式を求めたりする。 同様に、5次方程式の解をエルミートが解いた時にもブリング-ジェラードの標準形として、 x^5+x+b=0 としてから解を求めている。もちろん、五次方程式は…
生成規則を改変(改悪というべきか)したパスカルの三角形の続きですが、図示してみるようにアドバイスがあった。 生成規則 f(a,b)= a bで 初項がiである場合の計算例がこうだった(一項から始めるように修正済み) これを虚数かそうでないかで二色いずれか…
こんな数の三角形をなんとなく生成してみた。 ご覧のとおり、パスカルの三角形の数が逆数になっただけのものだ。 この生成規則はちょっとおもしろい。 a+bがパスカルの三角形の場合の生成規則だったのが、ここでは調和平均的な式に置き換えられる。もちろ…
フラクタル的ではあるが、性質がもっと単純な三角形の接ぎ木を説明しておく。 課題は下記のようなiterationを実装することである。 これは任意の線分で両端からθの仰角上の交点、二等辺三角形の頂点を求めるという反復である。 12度の仰角を7回反復すると…