2020-12-01から1ヶ月間の記事一覧

コンプレックス・コラッツの問題

コラッツの問題は、普通、このように定式化される。 自然数nが与えられたとせよ。 1)nが偶数なら2で割れ 2)nが奇数なら3n+1 で置き換えよ これを反復すると必ず1になるというのが、コラッツの予想だ。 見かけは単純な問題だが、半世紀以上にわたり証…

ベイカー・ヘーグナー・スタークの定理と163

代数的整数論で負の二次体というテーマは奥が深いらしい。表題の定理も1966年にようやく証明されたという。 平方因子を含まない負の整数mで虚二次体の類数が1であるのは、-1, -2, -3, -7, -11, -19, -43, -67, -163に限る 何を主張しているかというと…

クリスマスイブの複素イメージ ラマヌジャンからの贈り物

ラマヌジャンタウシータ関数からgenerateされたきらびやかな複素イメージ! 良いクリスマスを! ラマヌジャンタウシータ関数の一断面 オマケ Mathematica Code ComplexPlot[ RamanujanTauTheta[q Sin[q^2]], {q, -1.5 - 1.5 I, 1.5 + 1.5 I}, Frame -> None,…

伸びるゴムひも上の毛虫の問題

調和数Hnにまつわる数学パズルで傑作とされるのが、毛虫の問題がある。 ゴムの左端に毛虫がいて1m先の右端を目指して、秒速1cmで移動を開始する。意地悪な悪魔がいて、1秒ごとにゴムひもを1m伸ばすとする。毛虫Wは大きさは無視する。毛虫は不老不死で…

163 という自然数について

知る人ぞ知るマーティン・ガードナーの1975年のエイプリル・フールにExp[π √163]が、自然数であるというのがある。M.ガードナーは数学パズルと科学啓蒙家である。 自分などはその影響下にまだあるのだが、どういう意味かを明らかにするために具体的な値を示…