2016-02-01から1ヶ月間の記事一覧

アペリーの定数に挑む

バーゼル問題に決定的な貢献をしたのは、例によってオイラーだった。バーゼル問題とはよく知られた以下の級数の無限和を求める問題のことであります。 上記の和はこうなることを証明したわけだ。知っている人は訳知り顔で頷くであろうし、知らない人には驚き…

フェルマー大定理へのラマヌジャンのほとんど反例(ではない)

数学の女神の愛弟子であるラマヌジャンの残した無数の奇妙な結果の一つを引用/検証しよう。 対象は三つ組の分数有理関数の係数の関係であります。 はじめに、これをグラフ化してみよう。 とくに不思議な曲線でもないし、−1と0の近くに極があるのが目につく…

やや奇矯なる曲線の一種について

こんな曲線を見出した。といっても数学的な新規性は皆無である。 媒介変数表示でこんな初等関数で書き下せる。指数関数の肩にあるのは三角関数なので或る一定範囲をさまようわけである。θを0から16πまで変化させると斯様な形状になる。さて、真ん中に出現…

(続き)ある種のオイラーの定数

2月11日の件の延長版で、オイラー定数の変種を数値計算し、鑑賞してみる。 k,nは自然数を動く。nをゆくゆくは無限大にもってゆくのはオイラーの定数と同じ。 iは虚数。αはパラメータで実数をとる。 つまり、最終形はこれを計算する。 延長というのはαを変動…

ある種のオイラーの定数

こんなような複素数の調和級数の極限を数値計算してみた。nは自然数であるとすれば、オイラーの定数の一分岐といえなくもない。 このnを無限にすると収束先がオイラーの定数0.577..になるからだ。ではn→∞ではどうなるだろうか? 実部と虚部に分解するとわ…

代数学の基本定理のために

ガウスが始めて厳密な証明を与えたとされる「代数学の基本定理」とは「次数が 1 以上の任意の複素係数一変数多項式には複素根が存在する」と表現される。 次数が整数nであれば、重根の重複度を考慮してn根を持つというようになるだろう。 では整数でなけれ…

曲線上を動く点に連結されたロッドの先端の軌跡

しばらく解析幾何的な頭の体操をしてなかったので、ひさびさに数理系のニューロンを揉んでみた。 例えば、楕円上の一点が周をくるりと回る。そこから長さ固定(=l)の線分(ロッド)が伸びていて、原点を通るようにする。その線分の先端はどのような軌跡を通…