無限積の因数分解の挙動

 次の無限積は以前も考究したことがある。

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収束して極限値がある。厳密解が得られていて、美しい答えだ。

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 双曲線関数と円周率の意外なる組み合わせだ。

その値は、3.676077910374977720....となる。

 

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であることに注意すれば、無限積は因数分解されて、ふたつの互いに共役な複素数の無限積になる。

 その片方を

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ガウス平面上に最初の1000項までの漸近的な挙動をプロットしてみる。

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 その共役な無限積をもプロットすると当然ながらぎゃく周りの挙動だ。

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 これは漸近的に円に近づく。その半径の二乗が3.676077910374977720....になるわけであります。

 その後、公式集にこんな結果を見出した。

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また、3乗の場合も解析解が出せるようだ。

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こういうのもある。

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 さて、今回は一歩すすめてみるとしよう。

 次の極限値はなにか? 解析的表現はあるのか?

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驚いたことに解析的な解は書き出せる。

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数値的には、2.167360625882となる。

 上記の表現をも少し、わかりやすくしたものが下式だ。

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 美しいと感じるか醜いと感じるかは差が出てくるだろう。自分にとっては美しい答えだ。

 さて、これも複素領域で因数分解できるわけである。