2017-01-01から1ヶ月間の記事一覧

人間の手が触れていない

古いSFに『人間の手が触れない』なる舶来小説があった。人類未見の形状! ここでは2017年1月の掉尾を飾るべく、未到達な曲線を提供しておこう。 これは Abs[x]^Cos[ x - y] = Abs[y]^Sin[ y + x] より生成されたとだけしておこう。 同様に Abs[x + y]^Cos[ x…

二重根号の閉曲線の一族

1月25日付の「二重根号の関数」の延長であります。下式を考えます。 これは閉曲線を与えます。 この関数形からして偶関数なのは自明です。だけどぼんやりして原点近辺でマクローリン展開するとこうなってしまいます。 なぜでしょう? 勢いよくこのような…

有閑クラスの諸氏向け、暇潰し計算のリザルト 二重根号の定積分

毒にも薬にもならない計算をご覧に入れる。 二重根号はおなじみのことと推察する。が、その形状を実見した淑女ならびに殿方は少ないであろう。 この例から始めるとしよう。xが0-1を動く下記の二重根号の関数をプロットしよう。 これも大して驚きではないが、…

モンテカルロ法によるオイラー定数数値計算のお遊び

オイラー定数をDirichletの約数定理によりモンテカルロ法的に試算しようというアイデアを生煮えでまとめておきます。『2017-01-22 Dirichletの約数定理のひとつ』で報告したように u>0 v>0 u*vオイラーの定数γとすれば、その大きさの見積もりは下式となる。 …

Dirichletの約数定理のひとつ

下記の条件を満たす格子点に関するディリクレの定理というのがあります。 u>0 v>0 u*vオイラーの定数γとすれば、その大きさの見積もりは下式となる。 N(x)〜 x log x + (2γ-1)x0

グレン・ブランカの倍音サウンド

倍音にこだわった現代音楽作曲家、グレン・ブランカの代表作『Symphony No.3 (Gloria)』は聞く人とていない埋もれた楽曲である。ここで取り上げるのは、ひとえに「倍音列のはじめから127の音程のための音楽」という副題の素数性のゆえであります。 7オク…

続 複素フィボナッチ数列

前回の継続です。 下式のような漸化式はどうなるでしょうか。置き換えによって、こうなります。 つまりは前回と同じ形式になるわけですが、初期値の与え方では振る舞いが異なるのは言うまでもないでしょう。厳密解はこうです(前回の初期値で) Mathematica…

複素フィボナッチ数列の件

知人からの問い合わせであるフィボナッチ数列の複素化のサンプルを説明してみる。 複素フィボナッチ数列とは、下記のような漸化式で定義される。もちろん通例のような形式を仮定して、漸化式に代入すれば厳密解が得られるであろう。しかし、実践的な観点では…

完全循環素数と原始根の関連

2,5以外の素数pの逆数、1/pの小数を計算するとすべて循環小数となります。 1/3=0.333333.... 1/7=0.14285714285714285714285714285714.... 1/11=0.09090909090909090909090909090909.... 1/13=0.076923076923076923076923076923077... 1/17=0.0588235294117…

単純な無限積

見かけは複雑そうだが、この調和的な無限積は単純な結果になる。他方、対称的な下記の無限積も収束する。よって、これら二式の積も収束する。