2017-01-01から1年間の記事一覧
cos(x y)+cos(y z)+cos(z x)=0を成り立たしめるすべての(x,y,z)は三次元空間中の曲面を形成することは自明だろう。 どんな形状になるかを計算するヒトは社会貢献活動とまではいかぬけれど、何かの役に立つ可能性はある。エネルギーの無駄遣いかもしれない…
本日のお題は文様よりの円の描画とそれに関するある種の極限についてであります。こんな図柄がテーマである。構図を説明しよう。中心は単位円とする(以下そのまま) それに4個の同一半径の円を外接させる(その半径は4つが外接するように決める) それを…
アルキメデスの幾何学的な手すさびであった「アルベロス」。これについては日本でも成書が出て、数学ファンには奥行きの深さが定着した。 ここではその手すさびにもう一つ手垢をつけよう。 一般にはアルベロスは下のような4円の関係となる。右側の宙に浮い…
双子素数はかなりの頻度で出現する。ちなみに双子素数は{3,5}のような隣り合う素数で差が「2」であるものを言う。 それを可視化してみましょうか。 その考え方はこうだ。 1番目の素数は2である。3は2番目である。そして、5は3番目である。 この…
2行2列の素数行列を考えてみよう。もちろん、何のあてもない。Prime[n]はn=1で2から開始する連続的な素数列。n=1では下になる。この行列値がnとともにどうなるかを、これまた、とりとめもなく計算していこう。 はじめの300個ほどだ。 注意深いヒトはあ…
鋭角三角形について面白い性質を見出したのでレポートしておくとしよう。下記の鋭角三角形を考える。 それぞれの辺の中点を中心とする、その辺を直径とする円を描いてみよう。ここでは底辺と右側の辺について、円を描いた。 見出した性質とは、円の交点が左…
代数学で習う定理に「対称式は基本対称式で表現できる。それは一通りである」がある。では、下式はどうであろうか?成立しない。理由は多項式ではないからだ。 しかしながら、平方を繰り返していけばどこかで出来るのではないか? 残念ながら、3項の平方根が…
0から1で定義されたxの関数列の定積分を計算するだけ。この関数はしばらく前のブログでも扱った。ルート(1-x)を1から10回ほどの回帰で生成できる10個の関数。これを(0,1)で定積分する。 後ろの4個の積分値がやたらに難攻不落なので、最初の6個の…
過日の「対称式は規則性をともなう..はず」の続報となります。 問題の定積分です。これは有理数となり、分子は2のべき乗、分母が意味ありげとなるのが先日のお話。その分母の数値実験を続行し、捜索範囲を広げて、不在者リストをまとめたのであります。n=…
お爺ちゃんの教訓のような見出しであります。次の定積分を見られよ。ベータ関数に似ているが、それよりも対称的といえなくもない。原点を挟んで-1から1までを積分範囲にしているし、xを含んでいる。 さらにα=β=γ=nとしてやろう。 この定積分はnが自然…
自分でも意外であったけど、自然数の虚数乗の和については、その極限や振る舞いを計算したものを知らない。なもので、とりあえず、計算してみた。あるいは これなどだ。 要するに、n項までの和を数列と見立てて複素数列として並べるのであります。最初の自然…
チラチラ頁をメクってた『数学定数事典』の241頁になかなかいい極限和があったので、シェアするとしよう。 tan x= xなる、超越方程式をめぐる極限和だ。 この解は下図をみてもわかるように無限にある。その正の部分のみ考える。 このk番目の解をξkとおくと…
コトのついでに六次の六変数ケースで、基本対称式分解を実践してみよう。これを以下の6個の基本対称式に置き換えるわけです。 結果を示します。これも数論に使えそうなラマヌジャン的な縮退公式があります。ただ、最後に一回転半のひねりを入れます。 前回…
計算力だけの頭の筋肉の問題です。何を目的にこんな地道なワークをしているかは問わないでほしい。この式を基本対称式で表現するわけでありますな。もう少々、見通しをよくしてやろう。s1からs5を下式で定義する。これで上の結果を整理すると 【Appndix】四…
高校時代に下式の因数分解をみて美的なフィーリングを経験したヒトは多かれ少なかれいるであろう。まさしく因数分解のアイドルマスタ的存在であった。 さてさて〜、四次式以上でこの公式に近いものはないのであろうか? 例えば、次式。 これを対称的に因数分…
黄金比(Golden ratio)はいたるところで論じ尽くされていて、本件も何処かで誰かが言及していること間違いないが、面白みがあるので書き残す。 その定義式から始める。 その百桁までの展開も参考に出展する。1.6180339887498948482045868343656381177203091…
メルセンヌ素数のバリエーションとして、下式のような素数はどのくらいあるかを調べた。 nを500まで素数性を調べて、素数だけを順にならべるとこんな感じの出現率である。7, 79, 241, 727, 19681, 31381059607, 450283905890997361, 36472996377170786401, 8…
中世末期に生きたドイツの枢機卿ニコラウス・クザーヌスの思想というのは数学的に面白いところがある。 著作のタイトルからして逆説的だ。『知ある無知(De docta ignorantia)』。この書はスコラ哲学というよりは思弁的自然学の研究であるようだ。 クザーヌ…
長時間かけて下式の極限値を模索してみた。緩やかに収束することは確かだ。でも、誰かが計算したのは自分の知る限りない。 n=500000として2時間の数値計算結果。小数点5桁より下は確定していない。0.8522443256279716377930865....そういうものだ。
その形状は0と1のあいだで織りなされるノコギリ状の線分であります。 何の事はない自分が日頃からこだわり続けている調和級数に関する線分であります。 すなわち、ガウス記号をFloorとして表示することとし、kはk項までの調和級数の和を示す。 先験的に…
君よ知るや 南の国 木々は実り 花は咲ける とはゲーテの小説のミニヨンの歌の出だし。ドイツの文豪の小説を手に取ったのははるか昔だ。20世紀のことだなあ。 重ねて言えば、下式の形状を君は知るや?θは実数で0から2πまで動く時、この実部と虚部の織りな…
級数展開でどのように収束するかをオイラーの式に適用してみた。これは−1となる。それを昨夜のごとく、ガウス平面で追跡してみるだけであります。 新規性はないが教育的ではありましょう。上式を級数展開に書き下す。 以下、これをn=1から順次、和を計算し…
ふつつかな頭脳でオイラー定数をめぐる夢幻的なイメージを逍遥する。 今夜の数式はこれだ。 有名なオイラーの公式にオイラー定数γをトッピングした式である。 これを平たく書き下す。今回のハイライトはこのnをドンドン大きくしてゆくとガウス平面で、どん…
超越数はリュービルの理論の後、エルミートがe(自然対数の底)がそうであると証明し、時間をおいてリンデマンが1882年に円周率πの超越性を証明した。 しばらくしてゲルフォント=シュナイダーの定理で超越性が確証された数のグループが増える。 20世紀のベ…
澁澤龍彦の論評した近代フランスのイカれた、しかし、イカした詩人の作品名に『詩でも散文でもない水蒸気』というのを本歌取りしたわけでもないけれど、多倍角の三角関数の小数項で嫋やかなカーブを描いたので、数理曲線耽美主義者の皆様の観賞に呈してみた…
注射針のお化け(Needle monster)といっても三角関数の級数でしかありませんが。一瞥して「これは媒介変数表示であるアステロイドからの変異体ですなあ」というように生物種も関数系統から分類できると面白いと思うのは自分だけであろうか。❒急速変態モード…
読者諸賢もご存じのように次なる三角関係のペアはθが十分動けば平面で、円を生み出す。だが、下式がどんな形状になるかを即答できる御仁はやや少なくなるであろう。 もったいぶることなく、その答えは楕円になる。θを消去すれば証明できる。だが、それがこち…
今回は下図を説明することにします(後ほど記号の意味は解説しますが、l=3でr=1/2のケースです)。 これは原点の固定された円(半径r)の周を長さlの棒(剛体)が滑らないで回転する連続画像です。 以下述べるような、いくつかの簡略化を行ってます。 棒と円…
壁を滑る長さ一定の棒の描く包絡線というとアステロイドとなる。思い出しを兼ねて再導出しておこう。棒の長さをlとする。壁は鉛直の壁。水平面と棒のなす角θとすると分かりやすい。 この棒の第一象限での方程式は初等数学から下記となる。 ここは、プリミテ…
{θ、R}での点列イメージの旅情。 すなわち、{R cosθ,R sinθ }の点を生み出すわけです。{n、Log n}での点列からスタート。以下、n=1〜100000までの自然数とします。 出来上がりイメージ。これは言ってみれば灼熱の太陽かな。ルールを{1/√n、Log n…