鋭角三角形について面白い性質を見出したのでレポートしておくとしよう。
下記の鋭角三角形を考える。
それぞれの辺の中点を中心とする、その辺を直径とする円を描いてみよう。ここでは底辺と右側の辺について、円を描いた。
見出した性質とは、円の交点が左側の辺の上にあることである。これは他の二辺の組み合わせでも成立する(下図)。
解析的に証明もできる。
まず、三円の交点の座標を算出しておこう。
三角形の頂点の座標をそれぞれ(X1,Y1) (X2,Y2) (X3,Y3)とした場合の3個の交点を以下に示す。
なかなかに見難い多項式である。(X3,Y3)を原点(0,0)にしても一般性は失わない。上の交点はこうなる。
これらの点が三辺上にあることは、初等数学で検算できる。
例えば、次の座標は(X1,Y1) (X2,Y2)の線上にある。
その解析的な結果の例を示しておこう。
今のところ、この結果は幾何学の本のような類書には記載を見つけていない。オリジナルだと主張したいところだが、三角形の性質は探求しつくされているから、どんなものやら。
言い忘れた。
鈍角三角形の場合は辺上に交点ができない。
この場合でも、辺の延長線上に交点があることは見て取れる。上記の経数tがマイナスとなるのだ。
辺上の三点を結べば、下図のような赤い三角形が生じる。だが、もとの三角形との関係はまだ、見つけていない。
【参考文献】
久々に再読して刺激になった。円と三角形の関係については基本が押さえてある。
- 作者: 細矢治夫
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2013/07/19
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