簡単な例からスタートします。
4次の閉曲線と半径rの円との交点からです。実数解にはrに制約がつきます。
この条件での解は以下になります(小さくて読めないかもしれませんが雰囲気だけでも)
8つの解があるわけです。での計算結果を図示します。青い点が交点で、青い線が4次曲線ですね。
つぎに、3次元空間に拡張します。途端に計算量が膨れ上がります。
ターゲットの方程式はこうなる。4次閉曲面と半径dの球であります。
dが適切な範囲にあれば、3次元空間で下図のような合成が生まれる。
ちなみに、この4次閉曲面は小惑星の「リュウグウ」に似ている。
この両者の面の交線の式をできるたけ一般的に導出するのが、目標になります。上の図では球の膨らみと平面状の境界線を式にすることです。
交線の座標を(p, q, r)としましょう。上の連立方程式を書き直してあげます。
上の第一式から、下式が誘導できます。
そして、パラメータwを追加して、
これでp,q,rについての基本対称式が3種類セットできました。根と係数の関係より三次方程式をたてます。
よって、こうした三次方程式の根がp^2, q^2, r^2になるわけです。
この根の一つを示します。p^2などの二乗した根Xの解であります。
ここで が繰り返し出ているのに注意して、この式=0で
wを決める。wは任意の変数だったのだ。
こうして、dによるp^2, q^2, r^2の表現が定まった。
第二式は正でなければならないことを利用するとdの動かせる変域が出せる。
具体的には、 1.15829 <= d <= 1.31607 となる。
なぜ、d=1が含まれないのであろうか? いい質問です!
実は、wの設定が恣意的だったためであることが判明している。wとdの可能変域は、きわめて入り組んでいるのであります。三次方程式の根号内が正であるというのが、正確な条件です。
【参考文献】