三角関数で見慣れぬ図形を描く

 媒介変数による図形描画は楽しめる。その昔、リサージュ図形の変化三昧を報告した記憶がある。三角関数の線形表現で多彩な曲線を現出できる。

 二乗や3乗にすることで非線形な図形というのもひねり出せるのは、もちろんだ。

はじめの一歩は、既知の図形で開始する。

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ステロイド

 このように、サインとコサインの3乗による媒介変数はアステロイドを生み出す。

 

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 図1


サインとコサインの二乗と5乗による媒介変数は図1を生み出した。ここから見慣れぬ図形が出てくる。アステロイドと違い解析的表現はできないであろう。

 次の例などは人類にとって初出かもしれない。

 

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図2

 

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図3

 倍角とか三倍角などを指数と組み合わせて三角関数を掛け算するとなると、選択肢は圧倒的に増える。しかし、下の図4のようにどれも面白い図形となるわけではない。

 複雑にすぎ、非対称になると調和と美がなくなることが多い。

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図4

 図5はほぼ破綻しかけていて、いい図形だという専門評論家は皆無だろう(そんな評論があるとするならば)

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図5

 図6を生み出す式はかなり退嬰的でロココ調といってもいい。図形もそうだ。

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図6

こういう式は気ままに膨らませていくと即座に退嬰的になり風合いがなくなる。しばし、時間を開けて新機軸でリスタートするのがいいわけであります。

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図7

 

 

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図8

 諸氏らにも馴染み深い三角関数とたわむれる時を持つことをおすすめしよう。とくに世間様にとって価値があるわけではないが、自分だけの図形と対面することができるかもしれない。