最大体積と面積となるn次元球

 n次元の単位球の体積は下式となる。この式はwikiにも出ているので、この公式は所与として話を進めます。

 π^(n/2) ÷Γ(n/2 +1)

Γ:ガンマ関数


 球の体積が最大となる整数次元は5です。これは順次、次元数nを動かせば出せますね。下表でn=3が我らにお馴染みの3次元球の体積です。

ところが非整数次元を考えると最大の球はn=5.2569464の時になります!
縦軸が体積、横軸が次元のグラフでみますとピークが5から微妙にズレています。

 面積についても類似な計算をしてみません?
まず、公式です。

 2 π^(n/2) ÷Γ(n/2)

球の面積が最大となる整数次元は7です。

ところで非整数次元の動きを見るのにグラフ化してみます。縦軸が面積です。

微妙に7からずれているのが分かります。ここでも非整数次元で面積のピークとなるます。
n=7.2569464

 小数部は体積の小数部と同じです。

 これは案外、知られていない事実かもしれません。誰も非整数次元の球に興味がないのも事実でしょうけど。
 それから、nを増やすと面積も体積もドンドン小さくなるのにお気づきでしょうか。10次元よりも上の高次元空間はどうやら、異様に狭苦しい変な世界なのかもしれませんね。面積も体積も大きめの5次元あたりで生活できれば自由を謳歌できるかもしれません。

エキゾチックな球面 (ちくま学芸文庫)

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