平面充填のトライアル

 正六角形だけで平面を覆い尽くせるのはご存知のことと思う。

今回の幾何学のお遊びは六角形をめぐるものであります。
 数学的考え方を説明しておきましょう。

1)平面をすき間なく埋めるように正六角形の中心と頂点の配列(m行n列)を決める(上図)
2)その中心座標と頂点座標を(x,y)→(f(x,y),g(x,y))でそのまま写像する
3)頂点を直線で結ぶ

 これだけであります。
すると計算機は愚直にすき間なく六角形を新しい平面に埋め込みしてくれるわけです。3)のゆえに、どんな写像関数f,gであれども、辺が直線の六角形になります。

 基本例。線形的な変換であれば、こうなります。いわゆるアフィン変換になります。

 それだけでは、あまりに定型的なので、(x,y)→(f(x,y),g(x,y))という一般形で動かせるように仕組んでいます。自画自賛すれなれば、六角形タイルの泉のような仕組みなのであります。

 いくつかサンプルを提示いたします。まずはセンザンコウ的な奴から。

これはいやはやなんとも竹の子のような。

そして木ノ葉のようなものまで。

 これはまたお初に、お目にかかる分割ではありますね。

 作図をちょい工夫してみたHexGateであります。天国への「出口」が無性に明るいですねえ。

 タイル貼りに近しいのが、以下のようなパターンでしょう。三角関数を組み込めば幾千幾万となく似たいような繰り返し模様が生まれでてきます。

凸多角形ではなくなるような粋はパターンも生まれ出る。

 非線形をいれて崩すと有機的なフォルムとなるのが、六角形の本領なのだろうと感じます。




【参考】ウェルズ氏の『みつけよう!数学!』は高校生でも気軽に読める。しかし、平面充填のハナシとか、数列と点とか奥が深い。自分のような素人にはすごく示唆的な良書です。

みつけよう!数学!

みつけよう!数学!