虚数のタワーとは虚数の指数の反復操作を意味している。i^i、(i^i)^iのような以下の列をご覧あれ。
もちろん、「i」とは虚数です。これを計算すれば必ず複素数になります。
この虚数のタワーをガウス平面におとしてみたのが下図(以前も同様な計算してましたね)
縦軸が虚軸で横軸が実軸であります。
見た目、極限値がありありですな。三角状に折れ曲がりながら極限に接近してゆくのですね。
1000階だてのタワーでの値は
0.4382827185649200167538431149039185809501 + 0.3605987950798971068122295281251186768445 I
うーん、これはなんか意味のある数値なのでしょうか?
実部については、ル・リヨネの本で一番近いのはBloch` theoremの値でした。
【参考書籍】
MITのナーイン先生のこの本は虚数の起源から応用に至るまで実例に富んでいる。方程式の解から虚数の幾何学、力学的な手法などなど。
ナーインは電子工学屋さんなので回路論での虚数談義が詳しいし、数値計算も怠りなくやってくれるのだ。
- 作者:ポール・J. ナーイン
- 発売日: 2008/07/01
- メディア: 単行本
- 作者:F. ル・リヨネ
- 発売日: 1989/08/01
- メディア: 単行本
【2020/1/1追記】
フィンチの『数学定数事典』の6.11 反復指数の定数 によれば収束証明が存在するそうだ。しかし、他の表現式は知られていない。
- 作者:スティーヴン R.フィンチ
- 発売日: 2010/02/01
- メディア: 単行本