これも夏休みの頭のほぐし計算ですね。
4乗の多項式で、a+b+c+d=0 のときの因数分解の一例です(ラマヌジャンがやってる計算を参考にしてます)
言い換えると上記の左辺は負になることはないわけですね。それなりに興味深い因数分解ではないでしょうかね。
ちなみに5項の5乗和での類似例はいろいろトライしてみましたが、複雑で面白みにかけます。
せいぜいが、a+b+c+d+e=0 のもとで下式が成立するくらいでしょう。
この厄介さは、五次方程式に根号解がないとの関係しているんでしょうかね。
【アンチョコ的補足】
基本対称式を使えば、比較的容易にこうした因数分解は探せます。多分ラマヌジャンも頭のなかでそうしたのでしょう。
そのやり方のステップを示します。
1)最初の多項式を設定します。同次多項式で対称式であることが重要です。
2)次に基本対称式に分解します。対称式は基本対称式に分解できるわけです。
ここのところが計算量と手腕が必要です。
3)基本対称式の一つ、例えば a+b+c=0 にすれば元の式が単純なものになるかを試行錯誤します。
【参考資料】
代数学の教科書などに基本事項はあります。コックスの本のような事例が豊富な教科書が面白いですね。「ガロア理論」と銘打ってますが代数学のおさらいを含んでます。
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