知らないうちに世の中、AIに訊いてみよう、が当たり前になってしまった。
先日、難波誠の『群と幾何学』をぼんやりと読み流していたら、17について記述があった。平面を埋めるため対称性を規定する群の数は「17」であると。
さて、GoogleのGeminiは17について、どれほど知識があるのだろうか?
下のプロンプトを使ってみた。
「あなたは専門の数学者です。あなたは数字としての17についてわかっている数学的な特徴をすべて箇条書きにしてください。」
と尋ねてみた。
- 素数である: 17は1とその数自身以外に正の約数を持たない素数です。
- フェルマー素数である:
の形で表される素数をフェルマー素数と呼びます。17はの場合のフェルマー数であり、素数です。知られているフェルマー素数は3, 5, 17, 257, 65537の5つのみです。
- 正十七角形の作図可能性: カール・フリードリヒ・ガウスは19歳の時、正
角形が定規とコンパスのみで作図可能であるための必要十分条件を証明しました。が相異なるフェルマー素数の積(または2の累乗との積)である場合、作図可能です。17はフェルマー素数であるため、正十七角形は定規とコンパスで作図できます。ガウスはこの発見を非常に重視し、墓石に正十七角形を彫るよう遺言したと言われています。
- ウィルソンの定理: 17は素数であるため、ウィルソンの定理を満たします。(17-1)! + 1 は 17 で割り切れます。すなわち、16!
が成り立ちます。
- 中心つき八角数: 17は中心つき八角数(Centered octagonal number)です。これは
の形で表される数で、のとき、のときなどとなります。17自体はこれに該当しません。
- 幸運数(ハッピー数): 17はハッピー数(Happy number)です。各桁の2乗の和を計算し、結果が1になるまで繰り返すプロセスで1に到達する数を指しますと循環するため、17はハッピー数ではありません。情報の確認が必要です)。
- エッシャーの作品と群論: 平面上の図形を隙間なく並べる(敷き詰める)パターンには17種類の壁紙群(平面群)が存在することが知られています。オランダの画家M.C.エッシャーの作品には、これらの17種類の群のうち多くのものが含まれています。
「素数である」と「ウィルソンの定理」はなくもがなの記載である。素数なのだからウイルソン定理に該当するに決まっている。次のフェルマー素数はOKだ。
「中心つき八角数」「ハッピー数」は間違った記載である。5番目のハッピー数であるのに!!
最後の「エッシャーの作品と群論」が冒頭の話しに相当するのだが、エッシャー云々の話しはノイズに思えるのだ。平面群という用語があるので、合格はしていると言えるだろう。
では、ル・リヨネは『何だ、この数は』で上に加えて示していたのは
・連続した4つの素数の和 17=2+3+5+7
・実2次体Q(√17)の整数環はユークリッド整域である
・円分体ζ17の整数環は一意分解整域である
・略(内容が複雑なので原訳本124頁を見られたし)
つまり、4つほど頭が良いのだ。Gemini君は代数的整数論の知識は利用できてない。
最初の4つの素数の和という面白味もわかっていない。
これだけ性能向上と知識レベルアップが喧伝されていても、数学上の知識は30年前の数学者の本にも劣るようだ。
以下、完全な夢想でありますが、平面結晶群の数17はフェルマー素数であることと本質的な結びつきが発見されないかなあ?
【参考資料】

