この媒介変数表示による図形は下記である。
これは、媒介変数を消去したかたち(陽な表式)で表現できる。
この式だと多価性が十分にグラフ表現できなくなる。
また、微分方程式の組み合わせ(単振動)としても表現されるわけだ。
上式はこの解の一つである。mとnが互いに約数がある自然数であるとリサージュ図形はシンプルな閉曲線となる。しかし、約数がない有理数だと崩れだし、非共役な無理数だと平面全体を覆いかねない複雑な線となる。
非共役なmとnでは、平面(四角形)を完全被覆かどうかは未知の問題ではないだろうか?
Wyleの玉突き問題では傾きが無理数であれば平面全体を被覆することが証明されていたと思う。
さらに複雑な関数の組み合わせとなると媒介変数を消去できないケースがありうる。
しかし、こうなると陽な表式は書き下せない。微分方程式で表示したほうが分かりやすいくらい。
これは、xとyの相互作用のある二階線形微分方程式である。曲線はちょっと複雑になかたちになる。もちろん原点の周りに回転させれば独立した微分方程式に変換できる(つまり普通のリサージュを回転させただけ)
ひねった特殊関数をつかってリサージュ図形を描くこともできる。例えば、ベッセル関数でもよい。
それほど見栄えのする図形にはならないようだ。計算量多くして功少なしである。
こんなのもある。
上のは、なんだかね、だけども、下のほうが面白げだ。三角関数の組み合わせだけども。
どこがいったいリサージュ図形の意味だ、とここまでお読みいただいた読者は思うだろう。
そうだった。忘れるところであった。以下がその答えです。
リサージュ図形で使われるもっとも一般的な媒介変数表示はxとyのそれぞれの線形微分方程式の解であるということだ。いいかえると、陽な表示y=f(x)より微分方程式表現のほうがより多くのタイプの関数の族をふくんでいる。
リサージュ図形はそれを眼に見える形で教えてくれるのだ。
なお、稚拙な動画であるけど類似図形アニメはこちらにもあります。
「渦巻きグルグル」
http://d.hatena.ne.jp/Hyperion64/20110119/1295438643