楕円の周長の近似式をあぶり出す

 長軸a 短軸bの楕円の周長をa,bの基本対称式で近似してみたい。離心率eを使わないのだ。どうしてか?
 eではa>bを前提にするので一般的とはいえないからだ。
媒介変数表示をつかうと楕円の周囲の長さは下の定積分で計量できる。

この積分の厳密な式は楕円関数で表現できるが、それは別のはなしである。
この積分式をα、βで置き換える。

一つの便法としてはこんなやり方もある。

こんな式に変形できる。これをテイラー級数展開するのだ。

 七次までの展開はこうなる。

0〜2πで積分してやり整理する。当然ながら、a=bでは円周と同じ式になる。

これを美しいと思うかどうかは人さまざまであろう。

正しい積分数値計算では4.84422となり、マアマアの近い数字になる。



Appendix

 やや洗練された方式で近似を進めた結果、下の近似式を得た。

考え方は根号内の相加平均αと相乗平均βがα≧βとなることに着目し、こういうsに置き換える。αとβが近い場合にはかなりの精度になるはずである。

もとの被積分関数はこうであった。

するってえと(江戸っ子べらんめえ調)こうなりやがる。

てなわけであります。sでマクローリン展開して個別積分するなれば上記の近似展開をgetできる。