ベルヌーイ一族は一流の数学者を輩出したスイスの家系です。その一人のヤコブは中でも特に才能豊かだった。その発案によるベルヌーイ数を巡ってちょいと計算してみました。
まず、その定義から。
この係数bnがベルヌーイ数の土台です。最初の15項はざっとこんな具合の数値になります。
ぼんやり眺めた限りでは、規則正しさなんてなさげです。しかし、実に奥深い数であることはこちらを参照してくだされ。
上記のWikiに出ていない事項を計算してゆきましょう。
ベルヌーイ数の分母に注目してください。2,6,30,42,30........と脈絡なさげです。
この規則性は意外なものでして、下表の示すように素数だけからなります。
この素数もランダムではないようです。nに対して下の条件を満たす素数pが出現しているとのことです。
例えば、n=8 なら、2-1=1, 3-1=2,5-1=4で2,3,5が相当します。なかなかトリッキーな出現規則です。
ここで、もう一つ、von Staudt-Clausenの定理を引用しておきます。これらのpを使って、bnが下記のように分解できるというものです。
pの和はすべての素因子についてです。そして、このaは整数になります。
最初の40個のベルヌーイ数、その分母の素因子、それにaの値です。
aの絶対値の対数のプロット図である。横軸がnである。
【参考書】
ベルヌーイ数の紹介に全体の2割を割いている快著。証明は懇切丁寧です。
von Staudt-Clausenの定理の唯一の解説本かもしれない。