ビリヤード軌跡の稠密性を視る

 ビリヤード運動の続きであります。ケーニッヒ・ズレクの定理より速度ベクトルの成分が互いに
無比的、有理因数がないと軌跡は全空間を覆いつくします。稠密になるわけです。別名では「エルゴード的」だとも表現します。

前々回に示したケースです。

100秒後です。

これを立方体の断面で示してみます。

こんな軌跡の式であったとしましょう。

x=1/2で切断したトキのyz座標を計算するのはこんな式です。

最初の100点はこうなる。

次の1000点はこうです。

さらに次の2000点です。

格子状になっています。

さらに続けます。
二万点。

100点から6400点までを連続動画にしたのがこちら。

ケースを変えて、よりシンプルなKS曲線で動画を作成する。
そのKS曲線の式はこうなる。

空間的な軌跡を見ると最初の100秒でこの程度を埋め尽くす。

z=1で、どのような交点の分布になるかを動画化する。

先ほどとは微妙に埋まり方が異なるのにお気づきであろうか。
Z=0ではこうならず交点は一定のままである。


このようにして、重ならずに交点がどんどん隙間を埋め尽くすというのが、「稠密」の意味です。

閑話休題
別のお遊びです。