素数の相乗平均にかかわるある極限のゆくえ

 自然数の相乗平均は定義から、

  

スターリングの近似式を代入するとおおよその大きさが知れるわけだ。

        

あとで比較する素数の相乗平均との兼ね合いでnで除しておこう。

    1/e=0.367879.. となる。これは一種の極限値といえる。

うえに見習って、次の素数積の相乗平均を考えたくなるのは人情というものだ。

  

この積については便利な近似式がないものだから、計算機馬鹿力に頼るしかない。

自然数の相乗平均との兼ね合いで、Prime nで割っておく。n番目の素数の意味だ。

  

昼夜兼行でn=100000000までの数値計算結果を得た。

    0.34820280303736749202

先程の自然数ケースの1/e=0.367879に相当する数値(なんらかの定数)だ。

 比較のために、平方数の同様な計算結果は

 ことから、

  となり、となる。おおよそ0.135335となる。

 この極限値の大小は何を語っているのだろう? 平方数は素数より頻出度が少ないので、たぶん、おそらく、一種の密度を反映しているのではなかろうか?

 

 ちなみに、素数の相加平均にかかわる自然数相加平均とのアナロジーがあるのはいうまでもない。

 素数の相加平均の極限値を出す表式は次のようなものだ。nの二乗で割るのだ。

       

 nまでの自然数の相加平均はnで除すだけでいい。その極限値は1/2になる。

上記の素数の相加平均の極限値は怪しげな数値であるが、報告しておく。

n=99000000までの計算結果として、「9.92098....」となる。10未満の極限値を持つようだが、ほんとに9.92...程度に収束するかどうか心もとない。

 これがその計算経過である。横軸はn。まだ、飽和していないような感じ?

    

 

 自然数の極限の1/2と比べて、この数値はいったい何を語っているかも不明である。

相加平均≧相乗平均という観点で、対比するとますます分らんことになる。

つまり、自然数では 1/2≧1/e であった。素数では 9.92098....≧0.3482028030...だ。