何を隠そう四次元空間における超立方体と超球の相貫(intersection)を3次元空間に投影しようというもの。
考え方はいたってシンプル。高校生でも理解できるはず。
3次元空間で説明しよう。
立方体(一辺=2とする)はどのような解析関数セットで表現できるだろう?
|x|≦1 かつ|y|≦1 かつ|z|≦1
これで中身の詰まった立方体(原点に中心がある)を表せるだろう。
球(半径=1)はお決まりの公式である。
x^2 +y^2 +z^2 =1
この2つの立体の相貫はand集合をとれば良い。
|x|≦1 かつ|y|≦1 かつ|z|≦1 かつx^2 +y^2 +z^2 =1
あいにくと空間上に6個の点しか出現しないけれど(立方体に内接する球)、これで3次元の相貫は正しいだろう。
4次元の相貫も同様な方法である。
4つの変数x,y,z,wで超立方体と超球を定義する。
|x|≦0.8 かつ|y|≦0.8 かつ|z|≦0.8 かつ|w|≦0.8
x^2 +y^2 +z^2+w^2 =1
超球との交点=相貫体を増幅させるため、立方体の辺を0.8☓2にしている。
もちろん、このままでは3次元空間に表現できない。
そこで、wを消去してやる。ただ、wを消去すると自分の利用しているアルゴリズムでは何も見えなくなるので、「擬似的」に厚みを持たせている。
例えば、w=0.4としてみる。
|w-0.4|≦0.05
その場合のsnapshotである。
この帯状の模様は相貫立体なのか、計算上の擬似的存在なのかは検証を必要とする。
超立方体と超平面との相貫体は以前、別な方式で計算したことがある(数年前のブログだ)。その方式より粗雑な技法であるのは注記しておく。
wを動かす連続動画にしてみた。これはmeshのとり方でイメージが変容する。
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