ガンマ関数の一つの応用例

 ギムナジウム教師でもあった偉大なるドイツ数学者ワイエルシュトラスの公式を利用してみよう。

 両辺の対数をとる。それをzで微分してやる。
そして、z→αに置き換えて、少々変形するとこんな無限数列の和公式が出せる。高校数学(数Ⅲレベル?)を知っていれば、下式を導出できる。

 左辺はあまり見かけないだろうけど、自然数の逆数の和にひねりが入っている。逆2乗和に似ているが、αがあるせいで、普通なら一般解は書き出せない。このケースは特例の一つだが、この式自体は数学者たちには既知の式だ。
 γはオイラーの定数。
 そうではありながら、αが自然数の場合は大学受験数学の問題になる。

試算してみよう。
 α=1/2 とすると 1.22741127776021876233107151417 などと計算できる。
 α=0 はそれこそ有名な π^2/6=1.64493 となる。この場合、残念ながら上記の式は不定形になる。

 参考までに、αを0から5まで動かしたグラフを出しておく。

 αが自然数の場合は受験数学の問題になるといったが、それを例示してみよう。
α=2なら3/4、 α=3なら11/18、 α=4なら25/48となる。
つまり、有理数となるのが興味深い。