ガウス素数を巡ってはぐるぐると周遊しているけれど、今回もあてどない計算結果の旅ですね。
ガウス素数の原点からの角度分布を試算してみたい。ガウス素数を銀河に見立て、原点を地球としてガウス整数宇宙の観測をするというメタファーだ。
計算限界が観測限界だとしておこう。
仮説的にはどの方向を見てもガウス素数の分布は「一様」であるとするのが尤度が高そうだ。
簡単な試算では第一象限方向(対称性から他の3象限でも同じ分布となる)での素数カウントを半径方向の長さの置き換えると、下図となった。
随分と不調和な形状であるが、角度90度を10等分して9度づつの方角に広がる銀河=ガウス素数の数をカウントしただけである。しかも、1〜5までの実数と虚数の範囲だけでのカウントであるため、人為的なゆらぎがあって当然であろう。
もう少々、望遠鏡の倍率をあげてみよう。1000までの範囲にさきほどより20倍にしてみた。
これだけで45度方向にガウス素数が密だと断言はできない。なにしろ、ガウス素数の母集団は膨大だということもあるが、そのサンプリングは四角形で行っているのだ。どうしたって45度方向が一番多くなるではないか。
その偏差をなくすためには動径方向にサンプリングを切りださなくてはならない。
ちと面倒なことではある。
そうは言いつつも、ガウス素数の全方位的な計算方式を汎用化した。
最初に、絶対値30までの試算を示そう。
絶対値1000までのガウス素数の角度分布を計算したので、報告しておこう。
やはり等方的になるのだなあ。
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