電卓に平方根がついているが立方根がついていないとしよう。市販の低価格品はほとんど立方根などはついてないが平方根はついているであろう。
では、どうやって立方根を計算すればいいか?
次のような反復計算をすればよい。tの立方根を求めるとしよう。xは後で1にする仮の変数だ。
このxにより反復計算のイメージがわかる。xを1としてみよう。
これが反復計算の正体だ。11/32≒1/3となり反復数が増えると1/3に近づくことになる。
15回反復するとこういう計算をすることになる。
これは「0.333344」であるのでほとんど立方根であろう。
なぜこうなるかの証明は、高校の受験数学程度でできるだろうから省略する。
実用性があるかというとそうではない。むしろ、こんな七面倒臭いことは数字好きでないかぎり、しないであろう。
そこは目をつぶってもらい。
三次方程式への応用に進む。
実根だけであれば、次の形式の三次方程式の数値解を出すことができる。
平方根の電卓だけで(メモリ付きであれば)三次方程式が解けるのである。
それは次のiterationをすることによる。
15回反復となると一幅の絵のようになる。
それはともかく、計算例を提示しておく。t=1とする。
上記三次方程式の実根は「1.32472」である。
それに対して、5回反復で「1.3249」となる。悪い精度ではない。
- 作者: 一松信
- 出版社/メーカー: 海鳴社
- 発売日: 1980/10
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (1件) を見る