島根県の竹島をめぐる日韓の争いは昭和27年まで遡るという。韓国が武力で実効支配を始めたからだ。
それまでは日本の漁師も韓国の漁師も勝手に漁をしていたが、強制排除されるようになった。
かつてはアシカが繁殖して、昭和初期まではアシカ猟で賑わった。絶滅アシカにとっては可哀想な場所だ。
その先の韓国領の鬱陵島が本来の「竹島」で、今の騒ぎの竹島が、本当は「松島」であるのを途中から誤解したことから双方の争いが始まったという。
日本に対し、歴史的怨恨を山ほど抱える韓国がこのちっぽけな島(といっても後楽園球場の5倍)だけを乗っ取ろうとしているのは、ある意味かわいい話だといえなくもない。漁場としてはともかくその他の資源はあまり無い。
領海の狭い韓国としてはメンツにかけても竹島を自国領としたいのは分からなくもない。領海の狭い理由は日本列島が阻んでいるからでもあり、しかも朝鮮半島の東側の海を「日本海」などとネーミングライツを奪う「無法の限り」をしていると彼らが痛憤するのも分からなくもない。
島根県民でない自分はまあ韓国側に譲ってもいいんじゃなーいと言いたくもなる。
有吉佐和子は江戸時代の記録から、竹島は日本の領地として認識され、公文書に残されていることを指摘している。それは正しいだろう。
しかし、船舶はどうだろうか?
大半の有史時代を通じて、半島の船は日本の船より優れていた。記録こそないが、竹島を最初に発見したのは朝鮮である可能性は高い。遣唐使船などはボロくて難破や漂流ばかりしていたくらいで、円仁などは新羅の船で日本の送ってもらい終生感謝の念を忘れなかったくらいだ。
李氏朝鮮となって退嬰的な政体になる以前は、日本海に君臨していたのは朝鮮民族であるかもしれない。
そして、古代史では「倭」の場所は問題となる。一説によれば、「倭」とは朝鮮半島南部と日本海側の九州や中国地方の一部であったのだ。
かつては、開かれた交易の空間であった日本海が国家意識で分断されるのは、いかにも近代の宿痾というべきか。
【参考書1】
この有吉佐和子の名著は1981年に書かれているが色褪せない内容だ。しかし、有吉が竹島と尖閣諸島を論じてから、事態の進展がない。
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【参考書2】
中世においても倭人には国境や民族などの意識な皆無だった。愛すべき野蛮人だが朝鮮民族にとっては迷惑千万な存在であった。
- 作者: 村井章介
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【参考書3】
古代の朝鮮はかがやいている。加羅と日本の一部が倭とする立場の本。
- 作者: 井上秀雄
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グーグルマップまでも「独島」という名を表記したりしているのだ。もうこれでは取り返せない?
写真モードで拡大すると韓国軍の基地が見えてくる。