楕円の内側に接しながら転がる円

 外側を転がる円につづいて、内側を転がる円であります。
長軸=1で離心率eの楕円の内側を半径rの円が転がるとする。始点はx軸の右端点です。
その時の始点の軌跡をθ(楕円と円の接点をx=Cosθ、y=(1-e^2)^.5 Sinθ)で表示したのが、
下式であります。
 その(x,y)座標の媒介変数表現です。



 ここで、EllipticE[θ, k]は第二種の楕円函数です。
その意味はθにおける接点と始点からの楕円上の距離です。かなり七面倒臭い式ではあります。


 結果の計算例です。
 楕円(赤線)のe=0.6です。円の半径=0.3です。楕円内を4周した軌跡です。

 あるいは、24周したらば、こうなりますです。

 楕円(赤線)のe=0.7です。円の半径=0.2です。楕円内を24周した軌跡です。

 言い忘れましが円の半径が大きすぎると接地しなくなります。楕円の最小曲率半径は(1-e^2)^.5なのでそれ以下の円しか
この曲線は描けません。エピサイクロイドとは違うところです。


 最後に動画表示ですね。

どれもが、微妙に閉曲線にはならないなあ。

【参考】一番最近の一番まとまりのよい楕円函数の参考書

楕円関数論―楕円曲線の解析学

楕円関数論―楕円曲線の解析学