調和級数による正方形のシリーズ

 いささか食傷気味だけれど調和級数の視覚化を続ける。
今度は正方形であります。
 説明するよりも、まず、視覚化の結果例をご覧下され。

 単位面積の正方形から開始。45度回転した一辺1/2の正方形を右はじに重ねる。ついで一辺1/3の正方形をさらに45度回転して重ねる...
 これを繰り返すとこんなような重ね方形のシリーズになりますな。ここには20枚の正方形があります。

 だからどうした、と言われても返す言葉がないけれど。思いついてから業務の合間で1時間でやってのけました。
 だが、どうも物足りないのですわ。

 そこで、45度回転の制約をはずしてみました。
はい、出来上がり!
30度刻みです。

 幼稚園児のぞうさんのような仕上がりですわ。純朴な味わい!?
その他のケースでございます。


 ここでの興味は図柄ではない。複素数列であります。
正方形の左隅頂点の座標を生成する複素数列は、興味深い形式をしております。
 なかなか単純で含蓄のある漸化式ですね。
 

 β=30度として、この極限値(n→無限大)を計算してみるとこうなります。

 上記の漸化式は超幾何関数で表示できるので、極限も計算可能なのですね。これも偉大なガウスの研究成果の一つです。

オイラーの定数ガンマ ―γで旅する数学の世界―

オイラーの定数ガンマ ―γで旅する数学の世界―

調和級数についても含蓄豊か