知人からの問い合わせであるフィボナッチ数列の複素化のサンプルを説明してみる。
複素フィボナッチ数列とは、下記のような漸化式で定義される。
もちろん通例のような形式を仮定して、漸化式に代入すれば厳密解が得られるであろう。
しかし、実践的な観点では手計算では限界に直面するのではないか。
例えば、初期条件が次の複素ペアであるとした場合は、どうなるか試算してみた。
この解は下式となる。
指数の和であるには変わりはないがなんとも入り組んだ無理複素数である。
こんな七面倒臭い漸化式を解けなどというのは、イマドキの受験問題であるだろうか?
【追記】
obelisk2 さんがガウス平面で実計算されて図示されておられる。一つの漸化式で二次元点列になるところがミソであります。
上のケースでは漸化式に虚数をいれて強調したけれど、初期値が複素数で通常のフィボナッチ漸化式でもいいわけであります。
そもそも、漸化式の係数に虚数があるとないとでは何が違うかは、少々理屈がわかるならば説明できるかと思います。
それは上のαとβが複素数になるか実数になるかの相違ですね。
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