先日の「複素数での連分数の事例」を補うとしよう。
こんな連分数を検討しよう。この極限値xを求める。
従来の考えで反復性から、二次方程式を立ててやり、xについて解く。
となることは自明とする。これで全て解決だ。
だが、それは早計なのだ。
反復式を書きだしてみるといい。
これを計算するとこうなる。
つまりは、収束などシないのである。ガウス平面上で三角形の頂点上をさまようだけである。
x=1とx=2の場合のガウス平面の三角形を示しておこう。
あるいは連続的にxを動かしたパターンをご覧あれ。
複素数での連分数は自然数でのそれと異なり一筋縄ではいかないようだ。
数学読本〈3〉平面上のベクトル/複素数と複素平面/空間図形/2次曲線/数列
- 作者: 松坂和夫
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