任意の三角形の各頂点に円を配し、それらの円を接するようにするのは比較的容易である。受験数学の標準的問題であります。
しかるに、下図のように中心にある内接円の位置と半径をもとめるのは、かなり過酷な問題であろう。それどころか、よほど腕に覚えがある御仁ではないと解けないような超難問ではないだろうか。
実際、自分はあきらめかけた。デカルトの定理を知るまではね。
デカルトの定理によれば、互いに接する3つの円とそれらに内接する円の半径には、以下の関係が成立するのだという。
いずれも半径の逆数だそうだ。
これを使えば中心の円の半径はなんとか算出できるんです!
囲む3つの円の半径をa,b,cとすると、いささかとんでもない式になる。
公式化するために三角形の座標を下図のように定めるとしましょうか。
こうしても一般性はなくなりません。
そうすると内接円の半径は次式で計算できます。厄介な式ですねえ。
こりゃあ、誰も計算する気がなくなるような煩雑な式ですねえ。任意の凸多角形に拡張するのは身がもたないのでやめておきます。
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さきのデカルトの定理はウェルズの本から引っ張りました。美しい定理といえましょう。
ウェルズ氏は寝たきり生活者との情報がありました。
- 作者: デビッドウェルズ,David Wells,宮崎興二,日置尋久,藤井道彦,山口哲
- 出版社/メーカー: 朝倉書店
- 発売日: 2002/03
- メディア: 単行本
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