数論をかじった人ならご存知のウィルソンの定理は、こんなふうに定式化される。
そして、その性質を利用して数学者たちはこんな関数を定義しておきながら、実用性はないと弁解している。階乗が急速に増加してしまい、数値計算も何にも使えないのである。また、ゼロだから素数というわけでもない。
pが素数の時だけ中身が整数になるので、三角関数もゼロとなる。
これを一般化しておこう。階乗はオイラーのガンマ関数にする。三角関数は複素数での指数関数となるので、それに置き換える。
xが素数の時だけに実数値をとる複素関数である。
ウィルソン関数とでも呼んでおこう。
このたぐい稀な関数はどんな振る舞いをするのであろうか?
関数の虚部を抜き出して、(-4,10)での挙動を示しておきます。(0,4)の区間外では急激な変動をしてます。
期待通りx=2や3ではゼロになってます。
ところが範囲を広げるとグチャグチャで、5以上では素数でゼロなんて識別できません。
やはり実用には向かないのでしょうかね。
複素関数での虚部の変動を3D化してみましょうか。
なかなか奇怪な相貌をしておりますな。
音源となるように変換してみた。振動状態を聞きとってほしい。
wilson.snd
wilson1.snd