自然数の最小素因数と自然数の平方根の対比

 素数判定の純朴なやり方は自然数平方根に近い数まで、順番に割り切れるかどうかを計算してゆく方法だ。
 ところで、自然数の素因数の最小値と自然数平方根に近い数はどんな関係にあるのだろうか?
 60は2の二乗、と3と5に素因数分解される。2が最小の素因数だ。60の平方根に近い自然数は7だ。するとnに対して下のような関係になりそうな気がする。

   nの平方根に近い自然数>nの最小の素因数

 しかし、49では両者ともに7になるので、次の関係になろう。

  nの平方根に近い自然数=nの最小の素因数

 「nの平方根に近い自然数」は「nの最小の素因数」以上になるわけだ。言うまでもなく、「nの平方根に近い自然数」はnの平方根ガウス記号を適用するといい。

 そういうわけで、まとめて計算結果(N=100万まで)を出してしまうとしよう。
縦軸が「最小の素因数」である。対数表示だ。
横軸が「nの平方根に近い自然数」である。


 最上部の滑らかな曲線に群がっているのは素数ばかりだ。下に重なって沈澱しているのは素因数分解されてしまった分解可能な数の「地層」だ。
 では、素数だけの「曲線」と下の「地層」の曲線を表す近似式は何であろうか?
ここに属するのは、平方数でない場合で最小約数のなかでも大きい素因数を含む層なのでありますが。


 少年が主人公の物語りは数多かれど、素数がカウンターパートというのは少年の人生の幸先は良くない、だろう。リベンボイムくらいの素数学者になれば別だろうけれど。

少年と素数の物語 I ?その扉をひらく?

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