代数学の基本定理のために

 ガウスが始めて厳密な証明を与えたとされる「代数学の基本定理」とは「次数が 1 以上の任意の複素係数一変数多項式には複素根が存在する」と表現される。
 次数が整数nであれば、重根の重複度を考慮してn根を持つというようになるだろう。
 では整数でなければどうなるだろうか?
 基本定理では根を持つとしか保証していない。根の数は規定しない。
こんな方程式を考えてみよう。

   

 解の数は無数にあることが示せる。

ここでkは自然数を動く。

 最初の20個をガウス平面で示しておく(ついでに線分で連結する)

 続けて、100個ほど計算すると、大方の予想通り半径=1の円周を埋め尽くすことになるだろう。

 有理数の次数の方程式で同様な例を計算しておく。
このような有理数次数=8/3の方程式であります。

その解をガウス平面で12個ほど計算すると八星形になる。


 ところで、内側に出現した円の半径は誰か推定できるであろうか?


【追記】
解の導出はこんな簡便法です。
kを整数とすると。

上記を考慮してこうなるのだろう。

従って解はこうなります。






代数学の基本定理

代数学の基本定理

ガウスの遺産と継承者たち

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