円周率の数字競争

 円周率は無理数かつ超越数なので、数字の無際限の繰り返しはない。それでも「0」から「9」までが均等に出現するかどうか、「0」がどこから先でなくなるかどうか、などは未解決のままである。
 N桁の円周率の小数点展開にどれくらい「0」から「9」が含まれるかを試算してみよう。

N=10000桁では、{968, 1026, 1021, 975, 1012, 1046, 1021, 969, 948, 1014}となる。つまり、「0」が968個、「1」が1026個などなどだ。「6」が最多である。

 Nを変数として横軸におき、グラフで表示させてみよう。
縦軸は数字の個数としている。
これではあまり差がついていないかのように見える。

そこで、N/10という期待値をそれぞれの数値の個数の差分をみよう。
上述の例だと{-32,26,21,-25,12,46,21,-31,-52,14}となるわけだ。

 10000桁までの数字競争である。

これを10万桁まで計算したのが下図である。横軸は一目盛り2000である。線上の数字がその個数線に対応する。


 百万桁ではどうであろうか?
横軸は一目盛り20000である。「4」が平均からのずれ600まで到達してから下降している。「6」が平均を下回る場所にいる。
 「4」「6」のような補完的な数は上下が逆転するとでもいうのだろうか?それがいたるところで成立するわけでもない。「0」は平均値付近をずれることが少ないようでもある。