複素数で整数を構成したガウス整数で「素数」を考えることができる。1,1+i,-i....,4+7iなどが整数になる。
ガウス整数は自然数の世界とは似ているがやや異なる特徴がある。それを解明したのはガウスだ。
ガウスは天才的な閃きにより素因数分解の一意性をこの世界にもたらした。
その結果、例えば、この世界では2は素数でなくなる。 2=(1+i)(1−i)だからだ。
ガウス平面で「素数」をプロットするとこんな感じとなる。もちろんガウス整数でも「素数」は無限に存在している。
大きめにガウス平面をひらき、「素数」の存在パターンを図示するとこうなる。縦軸が虚軸だ。
これを拡大する。原点のまわりので対称性が分かるであろう。
実数軸も複素軸も各部分が20以内にしてある。
さて、ここからが戯れだ。
「素数」のノルムを幾つかに分けてやる。ノルムとは複素数の絶対値だ。
10<n<50
50<n<100
100<n<200
これらを包絡線的に線分で結合してみて、どのようなフォルムが出るか調べた。
ノルムの分割を変えてみた。前者より素直な分割である。
50<n<100
100<n<150
150<n<200
200<n<250
250<n<300
ここまでは人為的な分割であったなあと反省し、もう少々ナチュラルな分割でのフォルムを追求してみました。
二乗数での分割です。
36<n<49
49<n<81
:
169<n<196
196<n<225
三乗数での分割はこうなります。バットマンマークが出てきますね。
にしても、こうした昆虫的な紋様が数の世界によく現れるのだろうか? ほら、あのマンデルブロ集合がそうだけど、他にもこうした反世界的なトンガッたフォルムが多いのはなぜか?
- 作者: シモン・G.ギンディキン,Simon G. Gindikin,三浦伸夫
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