既約格子点とコラッツ数列 ※書きかけです

 これまで、シツコイくらいに既約格子点(互いに素な整数のペア)での表示をもてあそんできました。今度は、コラッツ予想を表現してみます。
コラッツ予想とは、次の操作を繰り返すとどのような自然数も1となる。そんな予想です。
 

  1. xが、偶数ならば、x/2に置き換える。奇数ならば、3x+1に置き換える。
  2. 1となれば止める。

 こんな単純な規則です。これを繰り返すと試された自然数はどれでもいつしか「1」になります。けれど、いざそれを証明しようとすると誰も成功していないのです。
 第二次大戦の戦前か直後からあった問題のようなので、すでに半世紀は経過してます。それでも誰も、証明のとば口にすらたどり着いていないようです。かのエルデシュは「我々の数学はこのような問題を解くほど成熟していない」と言ったそうです...

 既約格子点でコラッツ数列を出すには一工夫します。二元の数にしないと格子点上に写像出来ませんので。
ここではファレイ数列で一群の既約分数を与え、その分母分子を分解します。そして、その分母分子それぞれにコラッツの規則をあてはめる、それを繰り返すわけです。
 あわよくば、格子点平面上でピョンピョン飛びはねるコラッツ運動が観測できるわけです。予想の解決などは無理なので、動きの妙を見れればそれで満足としましょう。

まず、このグループの既約分数がどうなるかの実験。

{1/4,1/3,1/2,2/3,3/4}

10回のルールの適用でこうなります。7回目にはすべて1となります。
{{{4, 1}, {3, 1}, {2, 1}, {3, 2}, {4, 3}},
{{2, 1}, {10, 1}, {1, 1}, {10, 1}, {2, 10}},
{{1, 1}, {5, 1}, {1, 1}, {5, 1}, {1, 5}},
{{1, 1}, {16, 1}, {1, 1}, {16, 1}, {1, 16}},
{{1, 1}, {8, 1}, {1, 1}, {8, 1}, {1, 8}},
{{1, 1}, {4, 1}, {1, 1}, {4, 1}, {1, 4}},
{{1, 1}, {2, 1}, {1, 1}, {2, 1}, {1, 2}},
{{1, 1}, {1, 1}, {1, 1}, {1, 1}, {1, 1}},
{{1, 1}, {1, 1}, {1, 1}, {1, 1}, {1, 1}},
{{1, 1}, {1, 1}, {1, 1}, {1, 1}, {1, 1}},
{{1, 1}, {1, 1}, {1, 1}, {1, 1}, {1, 1}}}

見にくくてスイマセン。これはこの点を見てもらえればいいです。
1/4→{4,1}→{2, 1}→{1, 1}→{1, 1}→{1, 1}→{1, 1}→{1, 1}
こんな感じです。

さてさてお立会い。これをアニメにするとどうなるかです。

こんどは20までの既約分数でやります。
1/20, 1/19, 1/18, 1/17, 1/16, 1/15, 1/14, 1/13, 1/12, 1/11, 1/10,
2/19, 1/9, 2/17, 1/8, 2/15, 1/7, 3/20, 2/13, 3/19, 1/6, 3/17, 2/11,
3/16, 1/5, 4/19, 3/14, 2/9, 3/13, 4/17, 1/4, 5/19, 4/15, 3/11, 5/18, 2/7, 5/17, 3/10, 4/13, 5/16, 6/19, 1/3, 7/20, 6/17, 5/14, 4/11, 7/19, 3/8, 5/13, 7/18, 2/5, 7/17, 5/12, 8/19, 3/7, 7/16, 4/9, 9/20, 5/11, 6/13, 7/15, 8/17, 9/19, 1/2, 10/19, 9/17, 8/15, 7/13, 6/11, 11/20, 5/9, 9/16, 4/7, 11/19, 7/12, 10/17, 3/5, 11/18, 8/13, 5/8, 12/19, 7/11, 9/14, 11/17, 13/20, 2/3, 13/19, 11/16, 9/13, 7/10, 12/17, 5/7, 13/18, 8/11, 11/15, 14/19, 3/4, 13/17, 10/13, 7/9, 11/14, 15/19, 4/5, 13/16, 9/11, 14/17, 5/6, 16/19, 11/13, 17/20, 6/7, 13/15, 7/8, 15/17, 8/9, 17/19, 9/10, 10/11, 11/12, 12/13, 13/14, 14/15, 15/16, 16/17, 17/18, 18/19, 19/20

 初期点を3割に減らして、コラッツの数列移動を連続的に追跡したのが、こちらです。