蜀は現在の四川のあたりである。中心となる都は成都である。
地元人の英雄はやはり劉備玄徳と諸葛亮孔明であるという。
この場所「武侯祠」(A地点)はその証拠であろう。市内に4万坪の廟があるのである。
三段に別れており、関羽や張飛もいるけれど最奥には孔明が祀られている。
ちなみに孔明は薄葬を望んで陣中に没したという。
ここ白帝城で、玄徳は魏に大敗し病の床につく。孔明を枕元に呼び、自分の意志をつぎ、息子ではなく孔明に帝位を譲るとまで言う。白帝城はずいぶんと険しい場所にあったのだんなあ。
「死せる孔明、生ける仲達を走らせた」五丈原である。最後の力をふりしぼり、亡き玄徳の意志をついだ孔明の誠心は、誰でも感歎する。
以上を司馬は1980年代に巡っている(白帝城はないけど)
司馬遼太郎の紀行は簡にして要を得ているなあ。
新装【ワイド版】 街道をゆく (20) 中国・蜀と雲南のみち
- 作者: 司馬遼太郎
- 出版社/メーカー: 朝日新聞社
- 発売日: 2005/08/05
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (1件) を見る