三角形には重心、内心、外心のような幾何学的に一意に決められる点が無数に存在する。これから定義する点もそのうちの一つであり、おそらく既に一点で交わる証明があるだろう。
z1,z2,z3の複素数3点で構成される三角形を考える。その頂点を中心とする円は容易に証明できるように三角形に一意的に決まる。a,b,cはその辺の長さで、もちろん複素数z1,z2,z3で表現できる。a,b,cはz1,z2,z3の対辺の長さとする。
ここで、頂点を中心とする円は辺の長さから算出できる。
その半径をr1,r2,r3としよう。s=(a+b+c)/2とするとその値は、r1=s−a、r2=s−b、r3=s−cとなる。
面白いことには三角形の面積 Sがこんな式となることを申し添えておこう
ここでの課題の点oはこうなる。
つまり、各頂点から円が交わる点へ直線をひくとそれらは一点Oで交わるのだ。
細かい証明は省くが、その複素数での座標表示を与えておく。ここでa,b,cはz1,z2,z3の対辺の長さである。少なくとも重心と異なる位置にあることは分かる。