藤田スケールとアメリカの過去の竜巻発生データ

 アメリカでは竜巻の強度を表示するのに「藤田スケール」なるものを使っています。シカゴ大学藤田哲也教授の研究に基づく分類です。

 それに従えば、竜巻の強度はこんな感じに分類されるのです。
驚くべきことにF5ではおよそ時速500キロでモノが飛んで来るのです。この上にF6がありますがほとんど起きていないようです。

 では過去(1950年〜2010年)までのアメリカ(USA)での藤田スケール別発生回数をみましょう。
F0は除いています。なお、本データは「Tornado History Project」に依拠しています。*1

 幸いにもF5クラスはほとんど起きてません。けれども、今年はF5が発生してしまいした。
ここ十年間をみても、特に発生回数も増えているようには思えません。

 要するに、今回のトーネード・ラッシュは過去からのトレンドではないようです。いきなり来襲した天候テロのようなものです。一部のイスラム過激派は例の件への天罰とみなすかも知れません。
 今年がどのような強度分布になるか知りたいところです。

これまでのNOAAベースのブログです。
http://d.hatena.ne.jp/Hyperion64/20110524/1306236870


メソ気象の基礎理論

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*1:USにはこうした情報を丹念に収集してフェアユースに供する仕組みが豊富です