Sin Fractal サウンド

Out.snd 直

 かつてTheodore W.GrayとJerry Glynnの本『Exploring Mathematics with Mathematica』という怪著があった。Theodore W.Grayはイグノーベル化学賞を受賞した。元素のアプリや著書で名を上げている。
 この書籍けっこう怪しげですっとぼけた数学書でありました。
 ベートーヴェンの第九のサンプリング音声の平方根とかを計算し「ノイズ」にした。ノイズの数値データを細かい字で4ページにわたって書き下している。名曲のハーモニイをてまをかけて騒音に変換して喜ぶのはイグノーベル賞受賞者らしい。この他にも、怪しげな手裏剣状ポリゴンを何十と構成したり、シンプルな家の形状でシェルピンスキー・ガスケットを作図したりするお遊びが溢れていた。

 冒頭のサイン関数サウンドはそのいかれたコンテンツに感じ入って、戯れに作成したものだ。

このサウンドの図象的な相応物はこちらである。

ややまともなサイン関数の入れ子サウンドはこれかもね。
Out2.snd 直
Out3.snd 直

サイン関数の入れ子というのはフラクタルもどきの挙動となります。
最後のサウンド生成式はこんな感じですけど。

 Play[Re[Sin[220 I Sin[\[Pi] Sin[I Sin[Sin[- Pi t^1.2 ]]]]]],{t,0,16}]


Mathematica数学の探索 (アジソン ウェスレイ・トッパン情報科学シリーズ)

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