東日本の震災の影響で、紙不足が起きているようです。製紙工場が生産停滞しているためらしいです。
そこで、いつものように自炊の広報となります。
自炊は紙のリサイクルをうながすのです。
家庭に蓄積されている紙のたばから、情報を抜き出してその残りである紙をリサイクルにマワしましょう!
今回の震災で再び、電子書籍や自炊に注目がいきます。
地震による停電などで気づいたことを脈絡なく箇条書きします。
・地震や洪水のリスクある土地では、ウチのようなボロ屋には書籍の山は不安の種である
・電子書籍配信は停電や通信障害で役に立たないことがある(震災時にそんなサービス受けるヒトは少ないでしょうが)
・電子書籍を長時間読むのには携帯やスマホ系統はバッテリが長持ちしないので効率が悪い
・電子ペーパ系のリーダーは内蔵電池で一週間はもつ。なので比較的災害には強い(Kindleなどが長期停電向きである)
・出版や新聞、印刷用のための紙確保には時間とエネルギーがかかる。リサイクルしてもすぐには再生紙が出まわらない*1
・自炊はリサイクル用の古紙を放出できるのでパルプの輸入を減らし市場に貢献できる
ここで古紙リサイクルについて、知っていることをちょいまとめしておきます。
国際的に見て、日本は世界第三位のリサイクル率です(1998年)。お隣り韓国が第一位です。
古紙回収率と古紙利用率でみています。日本はドイツについで三位でございます。韓国が進んでいるのは森林資源がもともと少ないせいなのかもしれません。
古紙は自治体から委託をうけた回収業者が収集します。それを直納問屋にもっていゆき、製紙工場に納めます。紙の再生にはDIP設備が必要になります。DIP設備とは古紙から脱墨して再生紙をつくりだす設備です。
製紙工場が再開しないと再生紙が市場に出まわらないことになります。もちろん運送業へガソリンがまわることも重要です。直納問屋も回収業者も古紙を運び込めないですからね。
震災は書籍のあり方を見直す機会です。必ずしも電子書籍がいいとは限りませんが、通信インフラが確保できていれば、新聞や雑誌はそちらでの配信のほうが、よほど被災地での利便性がいいかもしれないです。ガソリンの節約や生活用の紙不足でのパルプ資源の喰い合いも少なくできますしね。
業界紙「古紙ジャーナル」もときには御覧ください。
http://www3.kcn.ne.jp/~kosi/index.htm
そういえば、紙リサイクル実態を調査した風変わりな専門書があります
複雑現象を量る―紙リサイクル社会の調査 (シリーズ データの科学)
- 作者: 羽生和紀,岸野洋久
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*1:災害時に生活用の紙生産を優先すべきかも