円を正方形に写像する

 それはシュヴァルツ=クリストッフェル変換で可能である。しかし、今井功の流体数学法でシンプルに変換の積分は導出できる。氏は流体力学の権威でありました。

 ζを複素変数とした次のような被積分関数が今井の方法から出る。
ここで、pは1から4を動く自然数

具体に書き下ろす。

これをζで積分するとこうなるが、これが写像関数である。EllipticFは第一種の楕円積分

 ζにExp(ix):単位円を代入してxを0から2πまで動かすと「正方形」になる..はずであるが、
 今井の注記によれば境界上(絶対値=1)では定義できない!そうである。

 したがって、内側から半径を1に近づけみて様子を見るとしよう。u Exp(ix)としてuを1未満として計算してやるのでありますな。

 面倒な関数であります。
u=0.9ではこうなる。
 

なにげにフニャフニャな奴だ。
u=0.95ではますますフニャフニャとなる。

どうも話が違う。

u=0.995

ところが...
u=1.05ではこうなる。

u=1.005では、

一方、内側からの接近ではこなる。
u = 0.9999

u = 0.999995

菱形に近づくようでありますな。

 なんとも意想外なアプローチで写像関数は頑張って正方形の産みの苦しみを示しているのでありますなあ。ご苦労様です。


等角写像とその応用

等角写像とその応用

 流体数学による直感的な複素関数論を提起したユニークな本