ザビエルのミイラ&ミイラ仏

イエズス会―世界宣教の旅 (「知の再発見」双書)

イエズス会―世界宣教の旅 (「知の再発見」双書)

インドのゴアには日本ゆかりの聖人、フランシスコ・ザビエルの聖遺物というか遺骸が保存されている。亜熱帯で遺体が死ロウ化しているのは珍しいことなのだそうだ。

http://tratra.exblog.jp/7670210/


アーサー・C・クラークは「未知の世界へ」という番組でこれを紹介していた。
さて、ミイラということだが、日本にも固有のミイラがある。
まずは即身仏だ。
出羽三山即身仏がもっとも名が知られているが、内藤先生の書籍が詳細を語ってくれる。

ミイラ信仰の研究 (大和選書)

ミイラ信仰の研究 (大和選書)

実はそこここにミイラ仏があるのだ。その研究は下記に明らかである。

日本のミイラ仏 (臨川選書)

日本のミイラ仏 (臨川選書)

即身仏の動機は誠に高邁なものだ。飢餓に苦しむ衆生を救うそのために一身を捧げるのである。この志しをもつヒトは現代ではマレだろう。

関東地方にも一体ある。茨城県だ。岩瀬町の妙法寺にございます舜義上人だ。
近隣のみなさん! 三浦氏の一族とも伝えられる上人の尊顔を拝し奉ろう。
誠に日本は奥が深いのだ。
http://www5f.biglobe.ne.jp/~syake-assi/newpage174.html

それと謎なのが、奥州藤原氏のミイラだ。これは孤立した事象だ。由来や伝統がないのだから、まっこと不思議だ。
鎌倉時代初期12世紀前後にどうして政治家の遺体をミイラ化することが生じたか。
この時代の東北において何ゆえ、それが生じたか。

奥州藤原氏―その光と影 (歴史文化セレクション)

奥州藤原氏―その光と影 (歴史文化セレクション)

東北は奥がふかい。

ところで、
5000年前の男として全世界で有名人となった’エッツィ’は屍蝋として、アルプス
3000メートルの地点で1991年に発見された。溶け出した氷河に半ば埋もれるかたちで登山家によって発見されたのだ。実はこの年に氷河で発見された遺体は38体にもなり、空前のラッシュだったそうだ。温暖化の影響がこんなところにも、だ。

5000年前の男―解明された凍結ミイラの謎 (文春文庫)

5000年前の男―解明された凍結ミイラの謎 (文春文庫)